母への100の質問状
お母さんの人生をあなたは知っていますか?
3度の離婚。離ればなれになった家族。4人の父親。
50歳になった息子が、ずっと聞くことができなかった母の思いと人生を問う。
ドラマ『コドモ警察』『深夜食堂』のプロデューサー森谷雄。
初めて自分のこどもが産まれたとき、森谷は「母への100の質問状」を送ることを思いつく。
「母と息子の人生の公約数に自分自身の未来を見出せるかもしれない」
父親となったからこそ聞きたい、母の人生と思い。
どんな気持ちで僕を育てたのか。
家族が離ればなれになったとき、母は何を思っていたのか。
不器用な母と息子だからこそ聞けなかった思いが、少しずつ解き明かされていく……。
★★★
森谷雄氏のお母様の人生は、当時とても先進的なものでした。
シングルマザーとして強く生き、また、恋多き女性として人生を前向きに切り開いていきます。
森谷氏だけでなく、実は多くの人が知らずに生きている「母の人生」。
知っているようで何も知らなかった、ということに気づかされます。
この本が読まれることで、母と子のコミュニケーションが生まれ、母たちの人生にスポットライトが当たっていくはずです。
ドラマプロデューサーの著書ということで、ドラマ化など映像化も期待できる作品です。
「家族の絆」の価値を見直す動きも盛んないまだからこそ読みたい、感動の1冊です。
プロローグ
僕が生まれる前の母
僕が生まれた時の母~最初の父~
─「対面」
父の浮気
母が離婚した時
二番目の父~謎の記憶~
離ればなれの日々
─「入園」
一緒に暮らすことになって
三番目の父と苦労の日々
転校を繰り返した僕
高校受験と同時の離婚
四番目の父
─「予兆」
パトカーの記憶
受験
上京
それぞれの出発~段ボール箱の中の優しさ~
母と僕を引き寄せる力
払えない学費
卒業
家族がまた離れていくこと
僕の就職と弟の渡米
結婚式
おばあちゃんになった母
─「妻の不在=母の不在」
変わってしまった弟
僕の中で芽生えた離婚観
独立
初めての親孝行
一千万円という親子間の借金
会えない二年間
第二子誕生
再会
─「発病」
父としての僕
母の危篤
─「家族の意味」
五十歳の僕。七十歳の母。
母と僕の未来
エピローグ
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(C) Takeshi Moriya 2017
出版日:2017/05/08