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デイ・ラクレア (Day Leclaire)
ハーレクイン・イマージュの人気作家デイ・ラクレアの日本デビュー作は、1991年4月に刊行された「そそっかしい恋人」(I-640)。以来、心あたたまるすてきなストーリーを発表し続けている。
幼いころから本好きで、大雪で学校に行けない日は家中の本を読みあさった。高校時代は作家になろうと考えていたが、進路先のカリフォルニア大学バークレー校では興味を持っていた人類学を専攻。しかしあえなく挫折する。“私は第二のジェーン・グドール博士になるつもりだったのです。初めての野外実習に出るまでは”結局、自分が水道と水洗トイレのない場所では生きていけない事実を悟り、デイは自らの行く末を考え直し始めた。その矢先に出会ったのがやがて夫となるフランクで、五カ月後に二人は結婚する。
その後夫と二人でさまざまな事業を手がけたものの、彼女は自分がビジネスに向いていないことを実感。息子を身ごもったのをきっかけに夫にロマンス小説を書きたい旨を告げた。夫は熱心に応援してくれたが、物事はそう簡単には進まなかった。作品を書いてハーレクイン社に送ってみたところ、まずまずの出来だが、筋立てがメロドラマ風で登場人物が典型的すぎると評されてしまう。デイはくじけずに、“まずまず”という言葉を励みにふたたびチャレンジする。すると、最初よりはいい評価をもらうことができた。
そんなふうに前向きなデイも一時期は書くことができなくなった。最愛の妹を脳腫瘍で失ったのだ。当時は、サンディエゴ近郊に引っ越したばかりで知人もおらず、息子と二人で夏でも家に引きこもる日々。夫の力強い励ましでようやく試練を乗り越えた。
大の読書家の彼女は好きな本に「指輪物語」やハリー・ポッターのシリーズといったファンタジーをあげる。映画「スター・ウォーズ」の大ファンでもあり、執筆するうえで、ファンタジーやSF作品から大きな影響を受けていると語る。
現在はノースカロライナ州東岸沖のハッテラス島に家族とともに住む。嵐や停電に悩まされつつも、美しい自然や景色を享受する生活を送っている。