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シャーリー・アントン (Shari Anton)
日本デビュー作は1999年11月に刊行された「王の定めにより」(HS-75)。以来、ハーレクイン・ヒストリカルの人気作家として着実に作品を発表している。
シャーリーが創作を始めたのは1989年のとき。それまでは長年重役秘書として勤務していた。創作講座で学び、ストーリーを掘り下げるのが大量のビジネス文書を作るのよりも格段に楽しいと気づいた彼女は、やがて作家になることを夢見るようになる。大好きなヒストリカル・ロマンスを書いてみようと思いたってから数年は小説技法を学んだ。ほどなく数々の創作コンテストに入賞するようになったことに力を得て、作品を根気強く出版社に送るうち、ハーレクイン社と契約、1997年に念願のデビューを果たした。以後次々と執筆依頼が舞い込むようになり、現在ではフルタイムの作家として自宅で中世ロマンスの世界を紡ぎだしている。
現在はウィスコンシン州で夫とともに暮らす。二人の子どもはすでに成人し、今ではもっぱら孫を甘やかす日々。趣味はバイクに乗ることで、暇さえあれば夫婦で大型バイクを飛ばし、南北戦争の激戦地跡や各地の歴史協会、中世フェスティバルを訪れている。そんなふうに常に仲むつまじい彼女たち夫婦のエピソードを一つ。“数年前、私がインフルエンザで寝込んでいるときのことでした。夫が一輪の赤い薔薇をプレゼントしてくれたのです。彼の思いやりはどんな薬よりも効き目がありました。その薔薇は今でも私のドレッサーに飾ってあります”
小説家として、作品を通じて恋愛のせつなさやすばらしさを伝えることを目指している。ファンからの手紙を読んで、自分がその目標を達成できたと感じられる瞬間が最高に幸せと語る。