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音読で外国語が話せるようになる科学
科学的に正しい音読トレーニングの理論と実践
上達のメカニズムと有効な学習法を徹底解説
※この電子書籍は固定レイアウト型で配信されております。固定レイアウト型は文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
外国語習得の効果的な学習法として再注目されている「音読」。語学力の向上を目指すにあたり、誰もが一度は実践したことのあるトレーニングだと思いますが、この「音読」のどこがそんなにも優れているのでしょうか?
そもそも「音読」とは、書かれた単語や文、文章などの「書き言葉」を、音声言語すなわち「話し言葉」に置き換えて発音するタスクです。実は、この音読の一連の動作の中には、外国語習得を成功に導く4つのキーポイント、つまり(1)インプット処理、(2)プラクティス、(3)アウトプット、(4)モニタリングのすべてが含まれているのです。
本書では、「音読」の有効性を科学的な視点から明らかにしていくとともに、外国語を流暢かつ正確に話せるようになるための音読トレーニングとして、どのような点に留意する必要があるのか、そのノウハウについても詳しく解説していきます。言語習得を目指すなら、まずは本書で「本当に有効な」音読トレーニングについて学んでいきましょう。
はじめに
序章 なぜ音読なのか? ──音読が英語学習上の最大の困難を克服する
1 日本人英語学習者の最大の問題とは?:外国人と異なる日本人の脳の働きの違い
2 本書で使用する音声関連の基本用語
3 外国語習得に重要な4要素:インプット処理、プラクティス、アウトプット、モニタリング
4 まとめ
第1章 書き言葉をベースにした音読トレーニングとは? ──話し言葉ベースのシャドーイングとの違い
1 音読とシャドーイングは何が同じで何が違うのか?
2 音読をしたときの脳の活動は?
3 文字と発音に関係はあるのか?
4 各種学習タスクにおける音読の位置づけ:バイリンガル語彙処理モデル
5 まとめ
第2章 音読が外国語のインテイク(知識獲得)を向上させる ──音読のプラクティス効果
1 私たちの記憶のしくみ
2 音読のプラクティス効果とはどのようなものか?
3 まとめ:音読によって言語知識のインテイクが促進される
第3章 音読が伸ばすスピーキング力 ──音読のアウトプット効果
1 外国語を「話す」とはどういうことか?
2 日本人の英語スピーキング能力の実態
3 音読がスピーキング(発話)の手順に与える影響
第4章 音読が伸ばすメタ認知能力 ──音読のモニタリング効果
1 言語間距離と必要学習時間
2 学習者のメタ認知的活動が与える音読の学習効果
3 音読における中央実行機能のはたらき:メタ認知的活動の影響
第5章 バーチャルインタラクションのすすめ ──相互交流のための英語スピーキング力に向けて
1 「模倣音読」がスピーキングカに与える影響
2 ハイパワーポーズがつくるバーチャリティ
3 なりきり音読
4 インタラクションと言語習得
5 音読とバーチャルインタラクション
第6章 音読の効果的な学習法 ──ただ読むだけでは効果なし
1 音読学習における留意点
2 音読の学習ステップ
3 音読の学習用素材の選び方
4 バーチャルインタラクションを実現する音読の方法と素材
5 音読の自己評価方法:音読音声の録音をどう評価するか
6 おわりに
参考文献
索引
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(C) 門田修平 2020
ページ数:192ページ
出版日:2020/03/16