おひとりからのしずかな京都
京都に似合うのは「喧騒」ではなく「静けさ」だ。
コロナ渦で一変した京都の街に賑わいが戻り始めているという。
京都が以前とおなじ「喧騒」に満ちるのも時間の問題かもしれない。
ならば、「しずかな京都」に出会える癒やしの大人旅を提案しよう。
生粋の京都人の著者がこっそり伝授する、
地元の人しか知らない名所、行事や文化、美食の店をご堪能あれ。
【はじめにより抜粋】
京都が本来の姿を見せる場所や時間、物語をご紹介しましょう。
春秋のトップシーズンを除けば、心静かに京都の街を愉しめるはずです。
その代わり、と言ってはなんですが、いわゆる〈映え〉は期待しないでください。
今話題の、とか、今人気の、や、予約困難とか行列必至といった冠詞が付くような、
SNSで自慢するようなスポットとは無縁のものばかりですから。
化粧を落とした素顔の、とでも言えばいいでしょうか。
よそいきではなく、普段着の京都はこんな感じですよ。と言いたくて書き連ねてみました。
はじめに
第一章 しずかな京都の歩き方
元来しずかな街だった京都
しずかな京都歩きは今出川辺りから
三条通の洋館と看板
奥深い魅力を湛える京の店
上賀茂のおいなりさん
片岡山の裾野を歩く
地名と職業を思い浮かべながら歩く
歴史を辿りながら歩く
出水の七不思議を歩く
新京極の七不思議を歩く
街角信仰を見て歩く
しずかにコーヒーを味わう
紅茶の香りを愉しむ
洛北紫竹で美に触れる
第二章 しずかな神社仏閣をめぐる
ずらして愉しむ
春は隠れ名所で桜を愉しむ
遅咲きの桜をひとりじめ
夏は都人の習わしをしずかに辿る
秋はもみじの絨毯に息を?む
都人とともに祭事を愉しむ
本当にしずかな京都を味わうなら冬がいい
雪が降ったら金閣寺には行かない
春夏秋冬すべてみごとな岩倉『実相院』
お寺の苔を愛でる
ひそかに金運を祈願する
おもかる石
雪月花の庭をめぐる
ふたばあおいめぐり1
ふたばあおいめぐり2
借景庭園を眺める
本阿弥光悦が作庭した「本法寺の庭」
『正伝寺』の素朴な庭に癒やされる
病を癒やす寺社
寺社めぐりは焦点を絞るのがコツ
『六角堂』のへそ石
鄙びたお寺の羅漢さん
京のゑびすさま
『日向大神宮』で伊勢参り気分を味わう
『永観堂』の見返り阿弥陀
『須賀神社』の元祖ラブレター
『野宮神社』の黒木の鳥居
狛犬 狛狐 狛ねずみ
第三章 京の言葉遣いを知る
しずかな京都と京の言葉
一見さんお断り
よろしいな
この前の戦争
ぶぶ漬け伝説
天神さん
おいでやす
おもたせ
老舗
暑おしたなぁ
門掃き
京の台所
お見送り
京都を読み解くキーワードを辿る
第四章 しずかな京都を味わう
しずかに本物の京料理を味わう
釜めしのある居酒屋でなごむ
京の出会いもん〈いもぼう〉と〈にしん蕎麦〉
古き良き名店洋食をカジュアルに味わう
かしわを味わう
京都の肉料理には背骨がある
お昼のうどん 夜のうどん
京都洋食
いつもの食堂でなごむ
小さな干菓子をお土産に
上品な甘さの和三盆、琥珀
門前菓子は現地で食べるのが原則
あぶり餅の店には本家と元祖がある
『加茂みたらし茶屋』のみたらし団子
しずかな宿に泊まる
おわりに
本書に登場する店・神社仏閣リスト
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(C) Hisashi Kashiwai 2022
出版日:2022/06/06