カラクリ荘の異人たち3 ~帰り花と忘れ音の時~
君は家に帰るべきだと思う 「自分で何も気づこうとしないで、見たいものしか見ないで、ここにいたらそのままでいられるから気が楽だなんて、おかしいだろ。そんなの」レンから向けられた意外な言葉に、太一は戸惑い――怒った。
捜し物を見つけて欲しいと頼みにくる不思議な紳士や、身体が溶けてしまって、おもわず太一に取り憑いてしまった雪女。あいかわらず、色々なことが巻き起こるカラクリ荘だったが、太一には別に悩みがあった。それは、正月休みに自宅へ帰るべきかどうか――である。自宅には、義母・鈴子がいて、会えばまたギクシャクすると思うと、どうも乗り気になれない。カラクリ荘の面々はそのまま年末年始を過ごすと知った太一は、それならば自分も――と考えた。しかし意外にもレンからの反発にあってしまうのだった。「君は家に帰るべき」だと、そう強く太一を諭すレン。その言葉に、珍しく大きく動揺しおもわず怒りをレンにぶつけてしまった太一だったが……。ご町内妖怪奇譚第3巻登場! ※電子版は文庫版と一部異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください
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出版日:2009/04/13
「カラクリ荘の異人たち」シリーズ
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- カラクリ荘にやって来て僕は変われたのか!? ――あったかい場所にお帰り。おまえのまわりにはいっぱいあるよ。……勇気を出して手を伸ばせば、届くものも、伝わるものもあるのだと空栗荘へ来てから太一は知…
- カラクリ荘の異人たち ~もしくは賽河原町奇談~
- バスを降りたらそこは別世界だった!? 太一が下宿することとなった「空栗荘」は、なんと「こちら側」と世界妖怪達の住む「あちら側」の境目に建っていた。そこで出会った住人達は、どちら側も変わり者ば…
- カラクリ荘の異人たち2 ~お月さんいくつ、十三ななつ~
- “裏”の賽河原町またも夕焼けに染まる!? すっかり十五夜モードの賽河原町。しかし、またも“裏”の町が夕焼けに染まってしまった。空栗荘の大家が居眠りをしているせいなのだが、今回はなぜか一向に目覚め…