幸田先生の前作がなんともハーレらしくないじめじめしたストーリーで、絵柄は明るくて活き活きしてるのに勿体ないなあ～～と思っていたため今回のようなコメディタッチは大歓迎です。お互い好き好きオーラ全開のため「二人はどうなっちゃうの？？」というトキメキは薄かったですが楽しく読めましたｖ

いろんな作品で岡田先生が描かれている感情的で儚げなヒロイン、妖しげな美貌の傲慢ヒーローがたまらなく好きなのですが、このお話のカップルは（外見の華やかさはさておき）つつましく、ひたすら自分の感情を抑えています。それでも埋もれ火のように愛を育み一度は『今生の思い出に』と愛を交わすシーンは涙モノ。長いシリーズ物第一作ということでコレだけ読むと消化不良気味になってしまうのは仕方のないことですが、主人公二人の恋の行方には何の疑念も抱かずラストまで胸キュン☆（笑）しながら読めました。もー少女時代のプリンセスが可愛いのなんの…ｖｖｖ

鬱々としたヒロインの独白だけでべったりと話が進んでいる分「偽りの…」より逆に統一感があって読みづらくはなかったです。が、Ｈ＆Ｈに華やかさが無く魅力に欠ける上に周囲の人間が皆品性下劣な人たちばかりで気が滅入ってしまいました。酒浸りの怠け者でも尻軽軽薄でもヒロインが家族として支えようとしているからには何か憎めないところがあって…という描写は欲しかった。