何だか感情移入しにくいヒロインでした。なんだろう、感情に深みがないというか……心優しいヒロインって設定なんですが、当初、親友のように大切にしていたネコが途中からものすごく扱い適当で存在を忘れていたり（当初は唯一の家族、みたいに話しかけたりしてたんですけどね）、ヒーローとの恋も形通りなぞってるだけというか。最後のハッピーエンドを見てもまったく盛り上がらなかったです。

1を読んでじわじわ覚えた不快感が、この2で治まるかなーと思いながら読んだのですが、むしろ悪化したかも。結婚の事情や契約などなど、いろんな背景があったのだと考慮しても、このヒロインの態度はどうしても好きになれない。家の中のものを勝手に売り払う(しかもヒーローの母親の思い出の品とか形見とか)のもどうかと思いましたが、何よりイラッとしたのは、その後の態度。ヒーローには他に想い人がいるの？とか、ヒーローを健気に励ましてみたりとか……その前に、ヒーローに黙って家の中の物を盗んだ罪悪感を抱くべきだろう！盗みがバレた後も、あまりにもしれっとヒーローを出迎えたり、挙句、お腹に子供がいるのにショックで食欲不振とか……ここまで自己中なヒロインも珍しい。ぞっとしました。

危険だと分かっていながらヒロインを巻き込んだ挙句、元カノと思わせぶりな態度を取って反省ひとつない。なんでこんなヒーローに惚れたのか、とヒロインまで好きになれませんでした。