ハーレクインによくある身分差というものがなく、もともと婚約者という２人なので、その点は安心して読めました。 ヒーロー、ヒロインともに美しく、お似合いな２人が、徐々に惹かれていくという全体的なストーリーはとってもよかったのですが、ヒロインの両親は好きになれませんでした。 散々勝手な都合で娘を振り回しておいて、あっさり元の鞘におさまるとは…。子供時代に両親がそろっていないことが、いかに子供の精神にかかわるかということは気にしなかったのでしょうか。 ヒロインはそんなことには影響されず明るく素敵な女性になってくれていたのでよかったですが、あまり納得できませんでした。（話の本筋にはあまり関係しないので、私が気にし過ぎているだけかもしれませんが…）

もともと篠崎佳久子先生の絵が大好きで、今回もかなり期待して購入しました。結果から言うととってもよかったです。 ハーレクインの作品って結構強引にバージンを奪われるイメージがあるのですが、この作品はそうなるまでの過程が丁寧で好感が持てました。 ラブシーンもドキドキするような内容なんだけどいやらしくなく、さすが篠崎先生だと思いました。 ただ、あまり感情の変化が描かれていなかったので、お互いにいつから惹かれてたのかどうかがちょっと気になるかな… あと、ヒロインが結婚をやめると言い出してからヒーローが気持ちを告白するまでがあっさりしすぎていたので、もう少しヒーローの気持ちを描いて欲しかったです。（ページ数に限界があるので仕方ないとは思いますが…） いろいろ書いてしまいましたが、全体的にはすごくいい作品でした。何度も読み返したくなる作品です。