ヒーロー、ヒロインの揺れる心の機微がよく分かる作品でした。傲慢系ヒーローではなく優しいヒーローなので、ヒロインが理不尽に傷つけられることがないので安心して読めました。 感動したのは兄妹の関係。ヒーローヒロインのロマンスをメインとすると、蔑ろにされることもある兄弟の関係を丁寧に荻丸先生は描いてくださったのが嬉しかったです。電話で和解するシーンは涙なしには読めませんでした。

傲慢なヒーローに、健気なヒロイン、そしてシークレットベビーときて、その後の展開はなんとなくわかってしまいました。何度となくみたことあるようなハーレクインのお得意の展開であっても、この漫画家の方の作品だとなぜか好きでよんでしまいます。新鮮な驚きはなかったですが、ラストの大団円に向けて安心して読むことができました。

ヒロイン視点の話が多い中、ヒーロー視点の話だったので新鮮で楽しく読めました。アクの強い絵柄の先生ですが、絵がとっても上手で大好きな先生の作品です。ヒーローは傲慢で引っ叩きたくなるような憎らしさはないです。穏やで理性的なイケメンお医者さんです。それでもエゴな部分があるヒーローが、他の男に心奪われているヒロインとどうくっつくのか、派手な事件はなくともじっくりと読むことができました。

デジタル絵になってからのアリソン先生の絵柄がいまいちなれず、描き崩したギャグ絵もちょっとなーと思っていたのですがこのお話ではなんとか読みきれました。肝心のストーリーですが、とにかくラストの押し寄せるハッピーエンドてんこ盛り感に思わず笑ってしまいました。ヒロインの男前っぷりは好感度高かったです。

展開は重いです。甘い恋物語を読みたい方には辛いかも。でもでも是非読んで欲しいです。 話は幼い子供を失った夫婦の再生物語です。子を失った時のヒーローのヒロインへの当たりが酷いと感じる人もいると思いますが、時に強い悲しみは普段優しいヒーローを狂わせると思うのです。その理不尽とも言える責めに文句を言わない聖母のようなヒロイン。失われた子供、失われた夫婦の愛、それの再生するまでが涙なしでは読めませんでした。絵も素晴らしかったです。文句なしの五つ星でした。

ヒーローは俺様タイプではない優しい人です。普段はパーフェクトなハンサムなのに、ヒロインのことになると表情が緩んで素直になるギャップがよかったです。性格の良いヒロインとヒーローなので波乱万丈、天地がひっくり返るような展開はありませんが、お互いの気持ちが結びつくまでが丁寧に描かれておりとても満足できました。

ジャイルズおじさんがこれまたかっこいい！！！のです！素敵！わたしの好みはおじさんの方でした。 それはさておき、冴えないけれど有能看護婦さんがイケメンかつキラキラ王子のような年上のお医者様と恋に落ちるストーリーです。作者様の絵がとにかく上手。イケメンはイケメーンに、ヒロインはふんわり可愛らしさもあれば涙に濡れた顔もこれまた愛らしく。ヒーローの愛情表現のレパートリーが少なかったのは残念。嫉妬に悶えたりとかはないです。激しい展開はないですが優しく穏やかな気持ちになれるお話でした。

女たらしのヒーローがぱっと見さえないヒロインと恋に落ちる下りはとても楽しく読めました。ライバル役になりそうなヒーローの美人秘書も味方になるし、義母にもロマンスがあったりと意外性もあり。絵もとっても素敵だったのですが、クライマックスがあっさりすぎ！原作未読のため願望になってしまいますが、二人の結婚式アンド義母のロマンスの行方は知りたかった…。とにかく終わりが惜しい！途中のデートシーンを短くしてでもラストを満足させて欲しかったです。一つ謎なのはヒーローは投資の件、どうやって弁明するつもりだったんでしょうか…。

ヒーローもヒロインも互いに涙を見せ合い、弱いところを吐露し合える素晴らしい話でした。ヒーローの抱えるトラウマも一筋縄ではなくなりませんが、ヒーローの致命的なミスからハッピーエンディングまで無理なく読むことができました。ヒロインもとびきり華のある美人さんですが、完全無欠ではなくヒーローに揺れる心具合が丁寧に描かれていました。

最初は大人しく読んでいたのですが、だんだん「なんやこれええ？？！！」な展開が続き、落ち着く間もなかったです。続きの2巻も読んでおりますが、ありえん！ことの連続でリアリティはあまりないかな。それでも面白く読めてしまうのは岸本先生のパワーです。特に岸本先生のヒーローの「上から見下し顔」がたまらなく好きです。セクシーなのに冷たい表情！優しく大人なヒーローがとあることをきっかけに「見下し顔」をするようになるのですが、それまで読んでいてこの優しいヒーローは例の顔するのかな？と思っていたので「見下し顔」になった時は驚きました。

まずは本のタイトルが素晴らしい。いつもハーレクインの本タイトルは似たような感じのものが多い中、とてもステキな日本語タイトルになったと思います。 話はヒロインの過去がだいぶ重いです。取り消すことができないものですが、それを受け入れるヒーローがかっこいい。目が見えない中でヒロインに惹かれて行く様が丁寧に描かれていました。次のページで「もう恋に落ちた！」系ではありません。ヒーローにドン引くようなワガママさや頑なさもなかったので、穏やかな気持ちで作品を読めました。

うーーん、絵はとても素敵だと思いましたが、まあヒロインの頑なこと！もうそろそろ恋心に気づくかな？素直になるかな？？え？まだなの？えー！！まだ？ええー！！！？？？？こんなに外堀埋められまくってるのにどんだけ埋められるの！と読んでるこちらもヒーローと同じく疲れました。ヒーローも分かりにくい。素直じゃないにもほどがある！