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- 樟子 2010/10/18 このレビューを 15人の方が参考にしています。
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タイトルは作中のヒロインの台詞です。 ここに描かれるストーリーは 全てと引き換えに手に入れるような激しい恋でもなく、 胸を切り裂くような熱い恋でもありません。 しかし、ここには確かな愛があります。 ヒロインは家族の為に、自分の名誉を 汚しかねないような辛い道を選ぶのですが、 そのまなざしは、深く、やさしく、健やかです。 自分達は嘘もつき、道徳的ではないかもしれない。 でも、誠実であること、感謝すること、 痛みも喜びも隣人と分かち合うこと、 ヒロインが身につけた人生に対するそんな真摯さが、 人々の心にひとつひとつ温かな灯りをともし始め、 それは結局彼女自身を照らします。 人は愛を見つけることが出来る、 そしてそれは遅すぎることはなく、 自分がそのことに気付けば 世界はいつでも愛に満ちている・・・。 クリスマスの夜に静かに読んで そして少しばかり目を閉じていようかな。 ・・・そんな思いにさせられる作品でした。
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