愛を信じられないヒーローとヒロインがビジネスとマネーの必要に迫られ、愛のない便宜上の結婚をする。（互いなんとも思わなかったら結婚するとは思わんでしょう。という突っ込みはさておき）だんだんお互いが惹かれていき、愛を意識する。その経過が、ハーレクインの王道。期待を裏切りません。最後はとても幸せそうな一家だんらんが描かれていてめでたしめでたし

　自分で、自分の結婚相手をみつけたヒロイン。契約のみのはずが、愛が芽生えて、ヒーローが逃げてヒロインが追いかける。ヒーローとヒロインが逆転していて、読んでいてとても楽しかった。脇役も、魅力的。こんなやさしいヒーローがいたらいいのにと夢見心地になります。

伯爵とシンデレラのスピンオフ作品こちらも、見事に自立した女性でした。恋の駆け引きと、探偵ものが楽しめるのは同じかな？ちょっとわからないのは、サーエドモンドとの結婚生活。（才能を引き立てるため、男女関係はなし）結婚していたのに、処女だったということ。だから、エレノアとアンソニーはハッピーエンドめでたし、めでたし。

リングレアムさんのヒーローはやり手、傲慢、というイメージがあって、今回はちょっと違う。ヒロインに対しては少し誤解していたけれど、人柄を認めているし、ちいさな姪にも気遣っているし、なにより、妊娠したヒロインへの優しい気遣いが。いきなり３つ子というのもびっくり。

　19世紀のイギリスが舞台。この時代を描いた作品が大好きです。この時代、伴侶を見つけて結婚することが主流のなか、シャベロンとして働くヒロインはまさに、自立した女性です。（もちろん性格も自立していますが）お決まりの建前は契約結婚だけど、本当はお互い愛しくてたまらない。というところも、殺人事件がおきて推理小説が絡むところも大好きです。