ご都合主義過ぎるような…姉の嫁いだ国について慣習も何も知らないヒロイン、ヒロインが結婚してることを3年も知らない姉ってあり得るのかと。王妃が不貞を働いて国外に出されても国民に愛されてて許されるとか、他にも色々と首を傾げてしまいました。それと絵が…シャワーキャップみたいな王冠、宇宙人みたいな王妃の冠、アルプス？って言いたくなるようなヒーローの服…申し訳ないですが絵もストーリーも受け入れられませんでした。

BL出身かどうか、以前に何を描いていたかはどうでもいいと思ってます。女性がそんなに雑だとは思いませんし、男性の筋肉もセクシーに描かれてると思いました。デッサンも構成ももっとひどい作家さんはいくらでもいます。それこそ最後まで読めないくらいなのもありました。ただストーリーが…原作通りなのかアレンジされているのかわかりませんが、状況証拠だけで人殺し確定、でも一言ごめんって言ったらヒロインあっさり許しちゃうは、HQの定番っちゃー定番ですけど、やっぱりすっきりできません…絵への評価で★４つ、ストーリーが純粋に好みでない分を差し引いて★３で。

ヒーロー最低。いくらすれ違いがあったとしても、立場を偽って接近して、結ばれたその日に家捜しして情報盗んだことには変わりない。裁判に巻き込まれたことを調べもせずに知らなかったとしても、スキャンダル暴露に一役買ってしまったことを考えれば家主兄妹にどれだけ責められたかくらいは考えなくてもわかるだろう。それで再会後にあの態度？子供がいるのがわかったらいきなり親権主張して母親から奪い取る発言？…ヒロインが欲しいけど素直になれず、子供を盾に結婚を迫るのはHQ王道かもしれないけどこれはあんまりだ。あんまりすぎる。柴田先生の問題ではなく、原作とこれをコミックにすることを選んだ編集さんに問題があるように思います。（もしも柴田先生が「このお話描きたい！」と自分から望んで描かれたのなら「なんで！？」って思いますが

ヒーローヒロインだけでなく脇役も一緒に叫んでばかり（笑）効果線だらけで素晴らしく慌ただしい印象を受けますが、二人の関係は一歩進んで二歩下がる。ヒーローは嫌味皮肉当てこすりのオンパレード、いくら嫉妬に狂ってるからといってどうしてこんな男を好きになれるのかと首をひねっちゃいますが、「恋人は今はいない」と知った瞬間、私のＨＱ歴史上最速の掌返し。誤解だと知って喜ぶヒーローはいただけど、ここまで素直にあっさり態度を変えたヒーロー初めて見たかも（笑） そしてせっかく素直になったのにまたしても誤解して嫉妬して鬼畜な台詞責め。あまりにも素直すぎて途中からヒーローが可愛く見えて来たほどです。ヒロインの印象はまあまあですが、ヒロインの伯母さんが実は懐の深い人だったと最後にわかって読後感が良くなりました。

評価の低さに驚いてレビューを読んでみたのですが、そうか絵か… デッサンの狂いやドレスなどのセンスは確かにちょっと「んん？」って感じですが、ストーリーは不倫とかその果てに出来た弟とか、良い話だったとは言い切れないけどそれは原作の方の問題であって、漫画は良くまとまってたと思います。「いつか私の中から消えてくれるの！？」のあたり、感情がすごく伝わって来ましたし。