最初ヒロインの長兄であるジャックの物語（「求婚の作法」）を読みました。まさかレノーア嬢の物語があったとは！自由を尊ぶあまり結婚を嫌がっていたがイヤイヤ結婚することを決意するヒーローとヒロイン。相思相愛なのにお互いに気づいてなくて、自分の愛を相手に悟られまい、と必死になるヒロインとヒーロー。いつもながら、ヒーローがヒロインにメロメロなお話はツボです。ヒロインの次兄の物語（「愛の円舞曲」）はどんな話でしょうか。ヒロインの弟ジェラルドの物語はないのかなー？

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”ローレル・スタンディシュ”という文中の名前にん？と思いました。長崎さゆり先生でコミックス化している「未来への扉」のローレルのお姉さんのお話だったのですね！３姉妹かと思っていたら原作ではどうやら3つ子らしい。本作のヒロイン、リジーは次女。長女ローズのお話は「恋のレシピはいかが？」といいます。（長女の話はコミックス化されていないようですが）主人公のリジーの職業のホテルのコンシェルジュという仕事は魔法使いのように希望を叶えてくれる素敵な仕事だと思います。ヒーローの継母がまー意地悪！シンデレラのお母さんみたい・・・

夫に裏切られ、自分のルーツを求めるヒロインが出逢ったのは真実と愛。元妻との結婚生活に傷つき、その傷を蓋で隠しているヒーローに執着する遠縁の女性がスパイスです。

はちゃめちゃな癖に有能な秘書がヒロイン。がっちがちのヒーローが赦しを与えるところはまさに贈り物。冬にぴったりのハートフルな作品です♪

コミックを読んでいたのでヒーローの仕出かしたことがいつ明らかになるのかと思っていましたが、ヒロイン、ヒーロー、そしてヒロインの父もお互いを愛しながら不器用だったのですね。悪い人は出てきません。10年経ってヒロイン、ヒーローともに本当に大人になれたのでしょう。

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わが子を亡くしたことで、夫婦の愛が揺らいでいく。お互いに悲しみに閉じこもって。どちらが悪い訳ではないのですが。どうにかしたいと思った妻の行動が、夫に破局を決意させてしまう。だけど、ようやくに二人は乗り越えつつあろうとします。映画の「ラビットホール」のヒロインの母が言っていましたが、「悲しみはそのうち、ポケットの中に納まる位小さくなる」家族の悲しみがポケットに納まるように。

『聖なる契約』。ゴミ箱に落っこちた時に倫理観も落っことしたヒロインと、彼女にベタぼれのヒーロー。ヒーローのお祖父さんは、本当にサンタクロースみたい！ヒロインが『敏腕記者 』の割には、お馬鹿です。

加害者の妻であるヒロインと、被害者の夫であるヒーロー。憎しみをぶつけられた初めての出逢いから、思いがけない再会をします。ヒーローが作為的に再開を仕組んだのか？いつ暴露されるんだろう、とひやひやしてしまいました。結果的には、ヒロインとヒーローの心の傷にもリハビリが施され。お互い、心の傷は完治せずともお互いの存在に癒されていくのでしょう。かわしま先生の悪役はある意味スカっとする程悪くて俗物で、とっても勧善懲悪（笑）

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と言ったのは、日本の恋愛小説のヒロインですが。石橋を叩きすぎてしまうヒロインと。性急に彼女を求めすぎて、彼女を怯えさせてしまうヒーロー。ヒロインに、”その火を飛び越えていいんだよ”と急かしたくなりました。でも、恋愛ってお互いの砂時計の大きさや、流れ落ちる時間をすり合わせることだよね、とお互いに納得。ヒロインの描いた油絵が視たい。

同じページ数でもまとまった感じのある作品と詰め込み過ぎで駆け足感がある作品がありますが、この作品は後者のほう。ヒーローの言葉を勘違いしていたヒロインと、ヒロインを意識しまくってたあまりにカッとなってしまうヒーロー。双子の弟がゆるーくいい感じです。

ヒロインは言えない苦しみを抱えて。一方ヒーローも悩みを抱えてて。しかーし！ベッドをともにしたら、女性がただちに秘密を分かち合ってくれると思ってるなんて。心理学者にしては底が浅い！でもヒロインや自分の苦しみと対峙し。何より愛するヒロインを得て、ヒーローのこれからのカウンセリングは円熟することでしょう。

吉田先生の絵、好きなので迷わず購入。ヒロイン「私が悪い」と言ってて何したですか！とひやひやしましたが。ヒーローとヒロインのすれ違いが解けてほっとしました。その解決のタイミングになった、二人の兄弟。兄弟別別に引き取られてしまうなんて、里親制度が充実しているのも考えもの。福祉局の人が二人のことを親身に考えてくれててよかったです。

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この著者の描かれたものは真面目、シリアスなイメージでしたが、この作品は、微笑ましい感じで読めました！お互いに我慢が可愛い。