賢く歳をかさねる人間の品格
年を重ねるほど輝きを増す後半生の7か条
コロナの時代に入り、新しい暮らし方や生き方が求められるなか、高齢者にも変化が求められる時がきました。明らかに変わろうとしているいま、この時代を「高齢者はどう生きて、どうあればよいのか」、『女性の品格』の著者、坂東眞理子さん流のお考えを示します。
今こそ、「70歳からの高齢者の器量が試されるとき」。新しい変革の時代に、とまどいうろたえて、若者の足でまといになってはいけない。そのためには、心も頭も体も錆びない生き方が求められます。では、この変化の時代をどう錆びずに迎え撃つか。本書では、その具体的なノウハウをまとめます。ただ気概や心構えだけを謳うのではなく、心と頭と体の健康、お金と人間関係、夫婦のあり方、子や孫を含めた家族との接し方、地域とのかかわり方、新しい働きかた、と高齢者が抱えがちな問題に寄り添った内容になっています。
今回のコロナ騒動は、ウイルスの前では「高齢者は弱者である」事実を突きつけました。その渦中で考えた、高齢者が抱える問題への坂東先生の解決策は、「本当に大切なこと」「守るべきこと」「伝えるべきこと」「捨ててよいこと」がより明確になっていて、20万部を超えた『70歳のたしなみ』以上に、老いの生き方の本質を突いた内容となっています。
はじめに──人生は後半戦が面白い
第一ヵ条 今をていねいに生きる──心を深める生き方
年を重ねた人間の品格
年をとるのは幸せが増えること
後半期こそおしゃれに
過去にしがみつかない
人生の四季──60・70では白秋
「夢」と「志」を持つ
人生後半期は「与える人」になる
今をていねいに生きる
親から子へ伝えるべき資産
第二ヵ条 人間関係の器量を磨く──後半期からは貯蓄より「貯人」
「人の縁」を自分で選ぶ
後半期の賢いお金の使い方
今あるお金で豊かに暮らす
大学に入学して、学びなおす
後輩とのつき合い。五つの鉄則
古い友人を大事に
器量が試される大人婚、大人恋
第三ヵ条 後半期からの「よい夫婦」を続けるコツ──夫婦のソーシャルディスタンス
子育て後の夫婦は親からパートナーへ
高齢期からの夫婦間のずれを修正する
変わりゆく夫婦の関係
相手の短所が気にならない境地へ
60歳からの定年離婚、熟年離婚
歩み合う努力が大事
配偶者が亡くなった時
第四ヵ条 子どもを自立させる──後半期の親子のかたち
子どもを経済的に自立させる
子どもの自立と親の覚悟
ニート、ひきこもりにしないために
子どもとの距離にはメリハリを
結婚を妨げる元凶は親
慈愛になるか、渇愛になるか
「孫育て」は積極的に
嫁と姑の助け合い
第五ヵ条 地域と若者とかかわる──後半期の地域デビュー
地域に居場所をつくる
地域に貢献する場をつくる
地域活動は女性たちを尊重して
60歳をすぎたら、リバースコーチを持つ
親とは違う視点で孫とつき合う
孫がいない人は他孫を育てる
第六ヵ条 やわらかく働く──後半期の仕事との新しいかかわり
新しい仕事をつくり出す
持続可能な社会的企業の事業計画
福祉の起業に取り組む
人に教える
定年帰農、中年就農を楽しむ
こだわりのお店を開く
自分でビジネスを立ち上げる
中高年からの就活は資格より人柄
退職してから資格へ挑戦!
やわらかい働き方
第七ヵ条 人生の引き際まで美しく──後半期の錆びない生き方と死に支度
生活習慣を見直す
年をとってもクリアな脳でいるには
モノを減らす
老後の資産はいくら必要か?
体が不自由になったらどこで過ごすか
親の介護と向き合う
70歳になったら「死」の意思表示を
など
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(C) Mariko Bando 2020
出版日:2020/12/04