「わかりやすさ」を疑え
陰謀論、フェイクニュースから真実を見抜け。
「安易なレッテル張り」で、見えなくなるものがある。
「円安は“国力の低下”」「就職氷河期世代は“老害”」「神宮外苑再開発は“破壊”」「首相暗殺犯は“悲劇の主人公”」――巷で「正しい」と信じられているその情報は、真実なのか? ニッポン放送の平日朝のラジオ人気ニュース番組『飯田浩司のOK! Cozy up!』キャスターが教える、ニセ情報を鵜呑みにしないための作法。
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はじめに
序章 「わかりやすさ」を疑え
東京都知事選挙で明るみに出た数々の大問題
候補者の迷惑ポスターは単に「不快」と切り捨てられない
対立候補の主張はすべて「悪」
「神宮外苑再開発は歴史・文化の破壊」なのか
感情に流された判断の落とし穴
第1章 「見出し」で歪められる科学的根拠
米韓よりも圧倒的に「偽情報」に騙されやすい日本人
「福島産農産物はいまだに汚染されている」という大誤解
たった一つの見出しで歪められる「科学的根拠」
「テレビ・新聞で言われていたから」本当なのか
悲惨な境遇で育ったから、首相暗殺も仕方なかった?
偽情報が世の中の不寛容を加速させる
第2章 一貫性のない情報が、真実を見えなくさせる
陰謀論のるつぼと化したコロナ禍
完全に馬脚をあらわしたマスコミ
心情に寄り添うだけでは問題の本質はわからない
揚げ足取り、手のひら返しの大合唱
第3章 民意を分断させるダブルスタンダード
絶えず苦境に立たされてきた就職氷河期世代
世代内の断絶と、同世代の断絶
為替を政策批判の材料にしてきたマスコミ
第4章 政府への批判は正論なのか
能登半島地震、政府の対応は悪手だったか
「○○憎し」に、正論は通用しない
甚大な被害は「備えが足りなかったから」か
費用対効果一辺倒では、「もしもの備え」はできない
災害に強い社会を作るために
第5章 誇張なしに事実を伝えることはできるか
「誤解」が命にかかわる仕事
いざという時、情報は頼りになるのか
台風制御の現場から
共同体のために、それぞれの持ち場で働く
第6章 表面的な理解の罠
食い違う「見出し」と「現実」
中国の巧妙な一手
日本政府は中国に対して弱腰なのか
極論は一見、筋が通っている
「文字通りの理解」は危ない
極論のぶつかり合いで見えなくなるもの
第7章 日本のニュースとかけ離れた世界の現実
日本のニュースではわからないこと
台湾総統選の争点は安全保障ではない
二大政党の双方に失望する台湾の若者たち
中国は台湾を侵略するのか
実情とかけ離れた岸田首相の演説
第8章 偽の「正しさ」が分断を生む
野党はいつから政権批判一辺倒になったのか
揚げ足取り、批判では建設的な議論にならない
「正義らしきこと」で強制する社会 ほか
おわりに
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(C) Koji Iida 2024
出版日:2024/10/06