ヒーローもヒロインもちょっと煮え切らない感じで、ラブロマンスとしては読んでいて入り込めないんですけど、今回はおチビちゃんとおじいちゃんのふれあいシーンがとてもツボにはまりました。 初めて自分の血のつながった孫なのかぁ…とちょっとびっくり（笑） 子供ができたいきさつには全く賛同できないのですが、もやもやしながらもぐいぐい引き込んで一気に読ませてしまう伊藤先生の力量に評価４です。

ハーレクインお得意の完璧な（できすぎな？）ハッピーエンドではありません。 そういう都合のいいラストでもHQだし～と思うので、ものすごい奇跡がヒロインに起きてみんなでハッピーハッピーになってくれても文句いわないんですが、この作品ではそんな奇跡は最後まで起きませんでした。 思いが通じた2人のどちらかが死を迎えやむなく今生の別れを迎える事まで考えさせられたラストに泣きました。

ヒーローがとても良い人で！まっすぐ誠実にヒロインに向かってくる姿に感激しました。 ヒロインやヒーローの妹にとってはそのまっすぐさが挫折のない恵まれた姿にみえたようで、ヒーローに思いをぶつける姿に思わず目頭が熱くなりました。 荻丸先生の作品にはよく泣かされます。