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狂おしき誘惑なかお樹莉/シャーロット・ラム
狂おしくない…… 評価1 1

原作を知らずに読んだら、ヒーローは単に結婚したくないだけで普通にいい人でアプローチも普通。波乱のないハーレクイン特有の甘々テンプレートストーリだなと思います。原作にあまり描かれないヒーローの「いい人」な部分だけ抜き出した感じ。 絵は綺麗なので星3つというところでしょうか。 原作のヒーローはガクブルものです。 初めてのドライブも趣旨が違うので拍子抜けだし、ヒーローがヒロインに決定的に魅入られる場面や、初めて結ばれる経緯も全然違うのでヒロインの痛快な決め台詞が全然活きてこない。 時代背景も違うので今に合わせてあるようですが、それって必要? コミカライズの段階でバッサリ切ってもいいのでは? 忠実にコミカライズするとホラーか犯罪ものになってしまうのはわかりますけど、タイトル通り「狂おしくない」ので1回読めば十分です。

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アリスのめざめ平敦子/ヴァイオレット・ウィンズピア
寸止めの美学 評価4 4

古典的なハーレクインではホットシーンが見事に寸止めで、哲学的な比喩や精神的なテーマが肉体的な快楽とせめぎ合う様子に紙数が費やされます。行間にあるヒーローとヒロインの葛藤を想像するとニマニマできる。そういうところはすごく好き。 でも、すもも様のレビューにあるように妹が一歩間違えるとお姉さんを酷い男の餌食にして、逃げ延びようとしているのになんのお咎めも受けずに姉の窮地を救おうともしないところにモヤモヤしますね。 なので星1つ引きました。

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シークと禁断のキス内田一奈/メイシー・イエーツ
絵柄だけなら星4つ 評価2 2

原作既読です。原作の表紙が好みなのでコミカライズは不安だったのですが、グラマーで愛嬌のあるヒロインのビジュアルはイメージ通り。ヒーローも姿形だけは、それほどイメージとズレてない。でもコミックのヒーローの性格や言動は何か違う。特に婚約指輪に秘めた彼の思いが根こそぎカットされていて残念だった。

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嘘のヴェールの花嫁【あとがき付き】山本鹿乃子/トリッシュ・モーリ
あらすじの表面をなでただけ 評価2 2

原作既読です。ビジュアル的にはシモーンの前髪がうっとおしくて、時折ヒーローが見せる目つきが意味もなく不気味。初対面の時、いわゆる芋娘の間はあの前髪でイメージぴったりなんですが、ドレス姿でパーティーに出た時は、もっと奇麗になっていて欲しかった。変にリボンを多用したドレスのデザインも、軍手みたいな手袋の短さも興ざめ。ヒロインがセックスレスの偽装結婚にこだわる経緯。あるいは、ださださの状態のヒロインを見て契約したのに、変身した彼女にメロメロになり、色々な手を尽くしてセックスレスを撤回させようとするヒーローのあがき。どちらか一方にでも焦点が当たっていれば、もっと起伏のある展開にできたんじゃないかなと思う。

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情熱の烙印雨宮幸子/ナリーニ・シン
内面に極上の天鵞絨を張り巡らせた男 評価4 4

コミックから原作にたどり着いたクチです。でも内容は全然違う。一見無骨で冷たい事ばかり言うヒーローですが、ヒロインの扱いは極甘。天涯孤独で経済的に困窮したヒロインは、変化を恐れるあまり、恋とも呼べない過去の思い出にしがみつき、なかなかその事に気づきません。ふとしたヒーローの行いから気づきかけても、ヒーローの過激な発言がぶちこわしにしてしまう。それでもぐいぐい彼に惹かれて行くヒロイン。このまますれ違って壊れるのかとハラハラしましたが、最後は彼女もヒーローの人となりを理解し、見事に手玉に取ってしまう。エンディングで彼女と子供に激甘なヒーローの様子を想像し、思わずニマニマしてしまいました。

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偽りのレクイエム原淳子/ロビン・ドナルド
鷹のように自由で強靭な魂 評価4 4

貧しくてもあきらめずに独力で音楽の夢を追い、一度交わした約束は違えず、ヒーロー弟が自力で人生を立て直す自由を最後まで守りきる。あまりにあっぱれで凛々しいヒロインに圧倒されました。決して情けない男じゃないのにヒーロー形無し。流されヒロインに疲れていたので、夢中になって一気読みしてしまいました。

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楽園の忘れ物森素子/ケイトリン・クルーズ
すっきりまとまっています 評価4 4

原作既読です。この作品に関しては内容が薄まったと言うより、中だるみを感じる部分が奇麗にカットされ、読みやすく感じました。表紙のカラーは今ひとつで残念ですが、中身のカヨ(つい友人の女性の顔が浮かんでしまう名前に難あり)は美しいです。服を着ている時にちょっと線が細く感じるけど、ホットシーンはいい感じ。

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心があなたを忘れても庭植奈穂子/マヤ・バンクス
星は全部ヒロインに捧げます 評価5 5

恋人と愛人の狭間には、暗くて深い河がある。ヒロインにメロメロになった自分を恐れるヒーローの後ろ向きな思考回路と、視野の狭さが嫌すぎる。あまりにヒロインが可哀想すぎて、ぐうの音も出ない。でもヒロインの心理描写が秀逸だから、最後まで投げ出さずに読んでしまった。ヒーローも一応打ちのめされたし、最大の悪役も滅びの道をたどったので読後感は爽快。でも、ヒーローもその弟たちも、もう少し辛い目にあってもよかったんじゃないかと思う。面白いのにこれだけヒーローが嫌いな話も珍しい。

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星降るカンパニア細郷妙子/ヴァイオレット・ウィンズピア
【ネタバレ】ストロベリーアイスクリーム 評価5 5

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捨てたはずの愛桜井りりか/ヘレン・ビアンチン
己のセールスポイントがずれまくってるヒーロー 評価4 4

自分のホームグラウンドから動かず、何もかも持っていると、全てを捨てて未知の世界に飛び込んだヒロインの気持ちが理解できないというのはわかるけど……。ヒーローの地位にも特権にもお金にも関心が無く、自分には密かに子供を産んで立派に自立できる力があると証明し続けるヒロインに対して、富も権力も使い放題なことを結婚生活の利点として認めろと迫るヒーロー。べた惚れ同士の意地の張り合いを微笑ましく見守っていましたが、その1点だけは馬鹿じゃないのとあきれてしまったので星1つ減。

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キスで目覚めたら長田乃莉子/キャロル・グレイス
気配はあるのに…… 評価3 3

盛り上がりそうで盛り上がらないじれったさにイライラしつつ、エンディングを迎えてしまいました。真夜中のミステリアスな出会いと眠り姫へのキス。序盤はよかったけどヒロイン、ヒーローともにブレーキが利きすぎて失速。じれじれ感を楽しむにしても、どこかでよい方向に行く確信が無いと私は駄目なんだなと気づきました。

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無慈悲な独身貴族すなみ翔/サンドラ・マートン
無慈悲の意味合いが違う 評価4 4

二人の初めての夜の顛末を読んだ時、「えー? そんなのあり?」とがっかりしたけど、再読するとヒーローは、無謀で初体験を大事にしないヒロインに対して怒ったんですよね。最悪、ヒロインが連続殺人犯とか変態趣味の残忍な男に当たった可能性もあったわけで……。ヒロインの困難の解決法もHQ的御都合主義といえばそれまでだけど、絶対にあきらめないヒーローの執念には胸がときめく。直球のメロメロぶりが微笑ましい。個人的には結婚を嫌がっている3人の妹のロマンスの方に興味があったりします。

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恋する個人秘書井上絵里/キャロル・マリネッリ
仕事と恋の境界線 評価2 2

公私混同を否定する割になし崩しでだらしない感じがぬぐえない。ヒーローがヒロインを採用した動機も不純だし、ヒロインが夢見ていた仕事につくのに、ヒーローとの関係を利用して甘えているようなところが嫌だ。同じ流れでもヒロインとヒーローが仕事で互いを尊敬できるような場面があれば違ったかもしれない。

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薔薇の香りの守護天使槙由子/マギー・コックス
ケンカップルとも言えない 評価2 2

何と言うか、薄々ヤバい方向に二人の関係が流れると感づいていながら、自分に都合良く解釈して破滅に突っ込む事の繰り返しに飽き飽きしてしまった。最初のうちは、ヒロインのかたくなさが鼻についたが、ヒロインの主張を聞いているようで全く受け入れる気のないヒーローにも嫌気がさした。

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燃える砂丘石川妙子/ヴァイオレット・ウィンズピア
よくも悪くも可愛いヒロイン 評価5 5

ホットシーン抜きで、ここまでキュンキュンできる話に初めて出会いました。華やかでめまぐるしいモデルの生活に流されて、将来設計の「し」の字も無いまま、美しい品々や快適な環境に収入を費やしたヒロインが、不意に人生の谷間に落っこちる。でも根本は口うるさい祖母の教えを律儀に守り、異性に関する線引きは厳しく、自分を高く魅せるために人をむやみに蔑んだりもしない。全身からにじみ出る清らかさが、病院のスタッフに彼女の行く末を案じさせ、ヒーローを魅了したのだと思う。結婚式の聖句を教える老シークとヒロインのやり取りとか、ヒーロー妹と護衛のちょっとしたロマンスとか、ラストの鼻血もののヒーローの台詞とか、お気に入りの場面が多い作品です。

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伯爵の花嫁候補さちみりほ/アニー・バロウズ
さすがです 評価5 5

緻密に書き込まれた美しい絵と、ヘンリエッタとデペン伯の会話に思わずときめきました。中盤あたりに、何でそうなったか分かりにくいところがちらっとありましたが、星を減らすほどでもない。ヘンリエッタの個性に、ぴったりあった変身も見事です。プロポーズから結婚式、エンディングまで素直に感動できました。おすすめです。

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遠い記憶古城裕子/シャーロット・ラム
題材はツボのはずなんだけど… 評価3 3

ヒーロー目線の心理描写が無い上に、エピソードが複数同時進行。脇役にも均一にスポットライトが当たるため、最初の山を越えたあたりから、ヒロインとヒーローのやり取りがだるく感じてしまいました。最初の山ももっと詳しく書き込んで欲しかったな。ヒーローの「心も体も丸ごと全部欲しい」と言う気持ちが、通り一遍で伝わってこない。そうなんだろうなと推し量れると言うだけで、ビンビン伝わってくるわけじゃない。

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憎しみの代償すなみ翔/リン・グレアム
【ネタバレ】嘘だらけの弟妹 評価3 3

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恋するアテネ神谷和都/ジュリア・ジェイムズ
原作と甲乙付け難い 評価4 4

原作既読です。コミックも結構お気に入り。ホラーで性格のねじ曲がった祖父は、原作ではコミックより納得の行く末路を迎えています。でも、ギリシャからイギリスに戻ったアンドレアを探し当てたニコスに、アンドレアが事の次第を説明するくだりは、原作よりコミックの方が説得力がある。読み比べた際は、どちらか一方を会員登録期間にする事が多いのですが、この作品は両方とも持っています。

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婚礼の夜に飯原裕美/エリザベス・ロールズ
一番好きなヒストリカルかもしれない 評価5 5

最初の出会いでは未熟な少女だったヒロインが、年配の男性との結婚と出産を経て強く美しくなり、従姉妹の付添人としてヒーローと再会する。ヒーローの住まいに到着してヒロイン親子が馬車から降り立つシーンがとても印象的で、ノックアウトされたヒーローの気持ちがよくわかる。この作品を読んで、歴史物は好きなはずなのに、HQのヒストリカルが苦手な理由がわかりました。時代とか納得の行く人間関係という背景があっても、ドアマットヒロインと傲慢な鬼畜ヒーローのカップリングは生理的に受け付けないのだと。この作品のカップルは、一見いじわるな舌戦を繰り広げていても、中身はウイットと思いやりに富んだ組み合わせだから好きなのです。

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消せない絆中野恵/ケイト・ヒューイット
ビターロマンス 評価4 4

一瞬でヒロインへの気持ちが、氷点下まで冷めたヒーローの思い込みと仕打ちは不快極まりない。わけもわからず振り回され、絶望のどん底に落ちたヒロインが、子供まで失い、鋼鉄の女になったのもうなずける。かなり苦い展開なのに、最後まで放り出さずに一気読み。復縁したものの、手放しのハッピーエンドでもない結末でも納得できたのは、甘いだけのテンプレートロマンスには無い魅力を感じたため。幸福感は無いけど心理描写、ストーリー展開は星3つ以上と思ったのでこの評価です。

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愛の果実がみのるとき日向由美/デビー・マッコーマー
アリックスに注目! 評価5 5

「恋の花がほころぶとき」・「夢の花がひらくとき」に続く3作目。編み物のお題がプレイヤー・ショールなので祈りや許しなど、ややキリスト教的要素が入って来ます。でも鼻につくほどではない。ロマンスの要素では最大の注目株は私の大好きなアリックス。彼女の運命の相手は1作目ではかなりいい感じだったのですが、今作では前の作品のヒーローであるブラッドよりひどかった。周りに気を使うにしても限度があるでしょうと言う感じ。でも過ちに気づいた後は怒濤の失地回復に励んだので、ブラッドよりは好印象。3作とも90日レンタルだったんですが、期限が来たら無期限で買い直そうかと思うくらい素敵な作品でした。

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夢の花がひらくとき村上あずさ/デビー・マッコーマー
面白いけど今作のヒーローは嫌い 評価4 4

「恋の花がほころぶとき」の続編。生徒さんたちの問題とロマンスは前作に劣らず面白い。あらすじどおり、一旦結びついたヒロインとヒーローの仲が壊れます。ヒーローの子供が強くそう望んだとすれば納得の展開なのですが、作中ではそうした描写は無く、むしろ実母よりヒロインに子供が会いたがっているような印象があったので、「何でそんな結論に達するの?」と頭の中でしきりに疑問符が点滅していました。障害が取り除かれた後のヒーローの態度も気に入らない。寛大になれとヒロインに迫るのはちょっと酷だろうと思ったので星1つ減。

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恋のつぼみがほころぶとき岡本香/デビー・マッコーマー
等身大の恋 評価5 5

物語の視点が登場人物ごとにコロコロ変わりますが、散漫な印象を受けないのは編み物を通じてつながっているためでしょうか? 私も小学生の頃に棒針編みを習いましたが、あまりうまく行かずに投げてしまいました。ヒロインのリディアみたいな先生だったら続いたかなと思います。生徒3人+講師であり毛糸点の店主でもあるヒロインの葛藤と恋模様は、同時進行でありながら細やかな印象を受けました。ちなみに私が一番好きなキャラは、3部作全編を通じてアリックスです。

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熱いハプニング宮崎真紀/シャロン・サラ
悪くはないんですが…… 評価3 3

シャレの通じない私の頭が固いのでしょうか? ヒロイン家族を含む脇キャラもいい味を出しているし、ヒーローの包容力も思い切りのよさも素敵。酔っぱらって理性の吹っ飛んだヒロインが、運命の人って言うのもよしとしましょう。でもクライマックスとエンディングが、何か作り物めいていて受け付けないのです。神頼みとか、ラリっているが故に許容できたイベントを、素面の状態で再現する事に意味があるのかとか。素面で愛の確認ができたのなら、素面で納得の行く結婚式をやり直した方がいいんじゃないと思ったりしました。

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運命のリフレイン上村悦子/エマ・ダーシー
コミックより策士で生臭い2人 評価5 5

原先生のコミックでは健気なヒロインと高潔なヒーローと言う印象だったのですが……。ヒーローはのっけから肉欲全開でヒロインをベッドに引きずり込もうと画策するし、ヒロインも健気と言うよりはしなやかでしたたかな印象。でもそこがいいんです。細やかな心理描写で双方の心の変化が綴られ、手に汗握る丁々発止のやり取りにワクワク。ヒーロー姉の愛犬クリーオはコミックと変わらずいい味を出してます。ページ数の関係もあるでしょうが、エンディングは原作の方がよりハッピーな仕上がりです。

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傷ついたシンデレラ遠坂恵子/テレサ・サウスウィック
ヘビーだけど胸に迫るお話 評価5 5

ヒーローの母、事故死した婚約者、そして年の離れた妹。妊娠と出産にまつわる悲劇が全編を貫いていて、エンディング直前までとてもヘビーな雰囲気です。でも出てくる人は皆、傷ついているが故に穏やかで優しい。強欲で想像力に欠けた醜い脇役が出てこないから、重苦しくても不快ではない。産科医としてヒーロー兄妹に寄り添うヒロインは、辛い過去をパートナーと分かち合おうとして裏切られた過去から、ヒーローを信じきる事ができません。その上、ヒーローの過去も重い。傷つきながらも現実と向き合い、結ばれた2人に涙が止まりませんでした。重くてキツいエピソードが苦手でなければおすすめです。

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禁じられた誓いみずきみずこ/スーザン・メイアー
もどかしいけれど仕方ない 評価5 5

ヒーローもヒロインも、傷ついているから荒むのではなく、悲しいほど優しい。罪悪感に満ちたヒロインの葛藤にいら立ちながらも、そんな彼女でなければヒーローは惹かれなかっただろうなと納得。激情に駆られて追い回すのではなく、自分から戻ってくるのを待つヒーローの懐の深さに感動。ラストシーンも素敵で、ヒーローを包むさわやかな風を感じました。

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