以前は、橋本多佳子先生の作品は迷わず「会員登録期間」で購入していましたが、最近は後悔することがしばしば。この作品もそうでした。 「粗く」なっています。例えば、優れた作品は、登場人物の表情が。その状況でのその感情を的確に表すように描かれています。目や口元、その微妙な傾きまでがそれを表現しています。 そのような細部の積み重ねと、話しの流れの積み重ねが、感情移入させてくれ、楽しませてくれるのです。かつての橋本先生の作品もそうでした。以前はまさしく「一流」でした。 アシスタントを使おうが使わなかろうが、それはどうでもよいのです。結果がよければ。よく監修されていれば。 今でも、その「一流」の質を維持されている先生もおられますが 全体的に、だんだん質が落ちてきています。 同じ価格で購入するなら、初期のロマンスライブラリの作品を選ぶ方が賢明です。 おそらく、そのように感じている読者も少なくないのではないでしょうか。