虐待されて育った子は、また虐待する。なんてループは断ち切る事ができる。愛を持って信じてくれる人がいる事は幸せ。happy endになるとわかっていても、涙！

押してダメなら、引くのが愛の駆け引き。ずっと好きだった愛している人はシークになって手の届かない人になってしまった。離れる決意をするヒロイン。短絡的な生活には踏み切れない清らかな性格のヒロイン。居なくなってはじめてヒーローは愛している事に気づいた。けれど、シークとして然るべき妻を、、と揺れるヒーローですが、ヒロインに〝忘れて〟と言われて〝忘れられない〟と抱いてしまう。これではヒロインが辛いわ。生まれ育った国を愛し、ヒーローを愛し続けるヒロインに、〝おかえりソレル〟と祖国の風が囁く所はうるっ涙ときました。感動。バージンを妻にする風習に救われてハッピーエンド。落ち着く所に落ち着いた感。そして、楽しいあとがき！

ずっと一緒に仕事をして、夢を追いかけて来た2人。仕事のパートナーから人生のパートナーに変わるそのきっかけは、家族が欲しいと言う願い。どんなに成功しても、お金があっても人間1人で生きるには寂しい。目眩く情熱的な愛でなくても、笑いあり、涙ありで楽しく愛し続けてくれる人を望むんでしょうね。ヒロインのチャンスにかける勇気が素晴らしい。

最初から、ヒロインに心掴まれるヒーロー。氷のように無表情なヒロインに惹かれて、素直になれず、愛人がいるとか言っちゃうプライドの高いヒーロー、本心では 夢中でヒロインを愛して愛して我を忘れてしまう。でも冷静に、物事を受け止めてスマートで堅実な姿は王道ヒーローです。ヒロインも理性を失うほど、惹かれているのに、、。若い過ちであっても生まれて来た娘に深い愛情を注いで人間らしく葛藤する姿は美しい。ありのままの姿がいいと言ってくれるヒーローが男前です。