おもしろいんだけど、どうも腑に落ちない・・・ ヒロインは確かにかわいそうで、ヒーローも傲慢シークで、大好きなシチュエーションなんだけど、どっちつかずで・・・ヒロインはしっかりしているようでしていないし、ヒーローは改心したのか、しないのか・・・ 別な男と関係をもったと思い込んだヒーローの怒りもわかるし、子供のことを第一に考えて会いに行ったヒロインの気持ちもわかる。でもなぁ～何かにつけてベッドで解決♪じゃあねぇ～嫌いじゃないけどさー・・・そんな風に流されちゃっていいの？！って忠告してあげたくなる。

フォックスの作品のなかでも、これは特に波乱万丈です。 実の父親と、あこがれていたリノに憎まれ、傷つきながらも一人の人間として清く正しく生きるヒロインに感動です。 すべて父親と、ボウ（父親の再婚相手の子）が悪いのに、どうしてヒロインが罪悪感を感じるのか、どうしてここまでひどい扱いを受けなければならないのか、ものすごく疑問。 火事の後爆発させたヒロインの感情の吐露はすばらしい啖呵で、思わず拍手♪ でも、すぐにリノにいいようにされちゃって、本当はリノにはもう少し這いつくばって欲しかったけど・・・惚れた弱みよね～

220ページの大作で読み応えありです。 ただ、ヒーローが鬼畜過ぎて、前半読むのがつらいかも・・・ ヒロインは犯罪者の父親と、飲んだくれの母親を持ち、でも健気に清く正しく生きている女性。 牧場主のヒーロー、ブーンの弟と妹とはとても仲良しなんだけど、ブーンとだけは怖くてうまく付き合えないの。 彼は女性不振で、お金目当ての女性にうんざりしているバツ一で、弟に悪い女が付くのを心配しているので、キーリーのことを弟の恋人と思い込んでつらく当たるのよね。でも、惹かれてもいるからかえってたちが悪い。 虐待と怪我と貧しさを乗り越えて強く生きるヒロインをねちねちと１６０ページ以上いじめ抜くヒーロー。蛇にかまれたあたりはさすがに頭に来ましたね。それなのに簡単に許しちゃうヒロイン。どんなに後悔したって、謝ったって、私なら許さないな～ 父親の逮捕劇や、スピンオフへのほのめかしやらでドタバタ気味で、もっとヒーローに罰をあたえて欲しいという願いもむなしく、ラブラブで終わってしまった。 でも、ダイアナ・パーマーの鬼畜ヒーローにぞくぞくするわという方にはお勧めかも♪

あまりにもヒーローがひどすぎて・・・ ジェシカ・スティールの作品は大好きで、かたっぱしから読んでいるけど、これはひどすぎるヒーロー。男心にうとい無垢なヒロインでなくても、ヒーローの行動は常軌を逸しているなと思いますね。 お父さんのためにわが身を犠牲にという健気なヒロインじゃなくて、遊び歩いている娘だったとしても、体を要求するヒーローって？！あんまりじゃない？懲らしめるためったって・・・ほとんど時代劇の悪代官並み。 ほんとに腰が悪くて手術を受けたとわかった後も、謝るわけでもなく、まるで次こそモノにしてやる的な言動。まあ、その後はひどい行いもなく、ヒロインの早く済ませてしまいたいっていう、おかしな使命感みたいな誘惑に、ただの不機嫌な同居人と化すわけですが。 その辺の男の葛藤を面白いと思う読者もいるでしょうが、ヒーローの一人よがりにハートひとつ減点です。

16歳の女の子二人は、番組の副賞が、憧れのテレビ番組にキューピット役として出演できると聞いて、お互いの兄と、姉の名前を書いて勝手に応募してしまうの。 二人のささやかな夢は、なんと当選してしまったことで大騒ぎに。 兄ギャレットは遊び人。姉は社会貢献に人生をささげようとしているまじめ人間ジェイド。 なんといっても楽しいのは、結婚するまでお休みのキスも許さないという超堅物のヒロインと遊び人ヒーローの丁々発止のやり取り。 ほとんど、ヒロインが勝ちなんだけどね。 ヒーローがたじたじになるシーンが満載で、読みながら微笑まずにはいられないのです。 テレビ局のスタッフは、ふたりのあまりの強烈なキャラクターに、世紀のテレビ番組になる予感でテンションはあがるし、妹たちは番組に出演できると大はしゃぎ。テレビの視聴者たちが固唾を呑んで見守るデートの行方。 彼女を手に入れるために、彼女の人間的な高みまで自分を高めようと努力するヒーローに感動です。

彼女の作品はほとんどすべて読んでいますが、原作は秀逸です。どうしてこんなに変えてしまったのか・・・ 原作ではボウはもっと悪い男で、死んでしまっているので、彼を生かして作品に登場させた時点で、ヒロインとヒーローの苦しみが理解できない作品になってしまいました。 ヒロインは家族のために一人悪者になって身を引いたけなげな女性なのに・・・ 古い作品ですが、ぜひ原作をお勧めします♪