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少し物足りない感はありますが、優しく賢明な人たちが幸せになる、シャロン・サラのいつもの温かいお話です。いつも通り、まっすぐで、本当に頼りになる素敵なヒーロー。この作品では、ヒロインは若さのせいか少し物足りないのですが、既に亡くなった妻の深い愛情と成熟を感じさせ、良い話になっていると思いました。

手紙の謎があったり、なかなか面白かったです。ヒーロー家族がみな素敵で、ヒロインも、大騒ぎしすぎ（固いという設定なのに？！）なだけではなく、愛情深さがある。 ただ、大人になっても劣等感でぐじぐじするヒロインの態度は不快。ヒーローも、素敵な人なのに、自分の気持ちを告げるより先にヒロインから聞き出そうとばかりする終盤にがっかり。ヒロインはぐじぐじを止めて、ヒーローは聞き出すより先に伝える、そうして違う山場をつくったら、すごく良いのになー。好きな部分はすごく好きなので、より残念に感じてしまいました。

素敵な話になり得るのに、ヒロインが、優しくしてくれない人には噛みつき、喚く反抗的な態度が、2巻を通して続きます。21歳でこれでは、ヒロインとして共感しにくいです。

この漫画にはこの漫画なりの良いところがありますが、短くするためにいい所が端折られ過ぎて、違う展開にもなっているし、残念過ぎる！ページ数の制限のせいなので、漫画作者のせいではありません。2冊続き物として企画してくれたら良かったのかも。原作はかなり登場人物それぞれの人柄が伺える行動が書かれていて、また、（たしか…）記憶は戻らないまま、新たにレイチェルを愛するところも良かったので。

他の方のレビューでは、エロシーンがリアル過ぎるとか、ハーレクインコミック的でないと考える人が少なくないと分かり、意外に思いました。ハーレクインの小説には湊よりこさんが書く程度以上の具体的な体やセックスの描写がある物が多いですし、それだけでは面白くありませんが、そういった描写自体に違和感はないです。それに湊よりこさんの描くセックスシーンには、愛情を感じられて好きです。欲望を満たしているだけのような体を取りながら、身も心も結び付くような。 ヒロインがしゃんとしていて、むやみに人を責めず、自立して前向きなところも、湊よりこさんのコミックの特徴かもしれません。私はそれが心地よいので、この作品も高評価です。逆にそれらが苦手な方には向かないでしょう。 ページ数が少ないハーレクインコミックで、セックスの場面にも意義を与えつつ、全体として面白く描くって、大変高等なテクニックだと思うので、星５つでもいいかなと思うながら、やはりページ数不足か、少し物足りないので、５つはやめました。

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一見、優しい人達の話ですが、結婚相手が他にあってなことあれば、周りがあれこれ言うのも仕方ない気がします。ところが、ヒロインの異母兄は、父を取ったヒロイン家族を恨んでも良さそうなのに、恨むどころか優しくしてくれる。 ヒロインの表情の暗さが、私は、最後まで好きになれませんでした。

悪くないけれど、ヒロインにもう少し賢さと洗練があったらいいのに。2人が思いを募らせる描写が少々物足りなく感じました。もし、この絵が好きならもう少し楽しめるかもしれません。

ヒロインもヒーローも優しく、正しくあろうとする人達で、気持ちよく読めました。もっとホットな描写があると、変化があって良いかもしれませんが、少女小説的なふんわりした世界が楽しめます。

面白いところは沢山あるのに、中盤までは、ヒロインが大事なところでしばしば選択する行動の愚かさにいらいらさせられます。腹を立てても、もう少し賢明な表現ができると思います。その意味するところも分からずに、ロクでもない男性と結婚してしまうほど、世の中も知らないという設定ですから、仕方ないかもしれませんが、不快です。ヒーローの態度も、ヒロインの怒りに対しては、ひどいものです。後半の冒険が盛り上げてくれるのと、ヒロインの容姿の美しさが、大きな救いです。

好きな話です。終盤、2人が別れてしまうところでは、別れる必然が感じられず、別れた上でくっつけたい作者の都合のように思われます。全体には楽しく読みました。前半、二人きりでのリハビリの中でお互いが気持ちを高め、抑えし、少しずつ近づいていく描写が好きです。