皆さんのレビューはもちろん参考にさせていただきましたが、私的には話の流れがあまりにもヒーローのいいように都合よく進んで、結局は彼の思うとおりの結果になったという都合のよい話では。ヒロインはヒーローのことを昔から憧れていて、いい様に都合よく利用されて終わったような。この話ではそれでも愛はあったということですが、納得できない違和感が残ります。ヒーローのことは、どこまで騙されているのかが信用できない油断できない男性です。

随分気になっていてレンタルしたのですが。出だしは私個人的にとっても興味深い。ヒロインは、やっとの想いで勇気を振り絞って告白したら、全てが裏目に出て災難にあってしまった。ヒーローの婚約もだめにしてしまって、罪悪感でいっぱいになる最悪な想い出。いとこにもハメられて、すごいハラハラの展開。ふつうここで凄い展開を期待するでしょ。このシチュエーションがなぜこんなに面白くない展開に。もっとヒーローとヒロインのやり取りを興味深くしてくれれば、もっと盛り上がったとおもいます。もったいない作品です。

三浦浩子、著者の描き方でなんとか読めるけど、実際の内容はすごく重い話です。レイプに合ったために交通事故にあい、あまりに酷い目に合ったために記憶喪失になり、妊娠までしていた。泣きっ面に蜂とはこういうことですか？酷い目に合いっぱなしで尚、前向きに生きているヒロインは偉いです。ただ人間は本能で自身を守るために精神的に受け付けられない記憶は忘れることってあるそうです。軽くあっさり描いてなければ辛くて読めない話でした。最後、ヒロインの子供がヒーロ－の子供だったから救われました。

どうして偽名を使ってヒーローはヒロインに会いに来たのかが解らないし、ヒロインを愛しているといいつつ、いつ死ぬか分からない義理の妹と結婚して子供まで作った。可愛そうな義理の妹は死ぬまで幸せで満足できたかも知れないけど、残された人間のことはどうなるの？もしヒーローはヒロインを以前に選んでいても恩のある義理父と義理妹は不幸になったし、どっちを選んでも不幸の選択ですね。原語タイトルも「いつでも愛している」ってどんな状況に陥っても愛しているってことなのでしょうか？何だか幸せで納得いく終わり方ではなかったです。

初めての夜から、ヒロインはＭっぽいし、ヒーローはＳの人みたいです。皆さんはＤＶの話だとおっしゃってますし、たしかにヒーローはヒロインをセックスの奴隷にしようとする事態、人間の尊重を無視した行いで、ヒロインの同意のもとでも、脅されてということなら犯罪にもなりかねません。とにかく子供は欲しくなかったヒーローが何故ヒロインのことが許せないと言うのかその辺が凄く解り難いです。生い立ちの不幸なお陰で屈折した考え方しか出来ない人にＤＶをしてしまう人が多いそうです。ハーレクインとしての恋愛話としてはとてもわかり難い複雑な作品です。

ヒロインのとんでもない偽装誘拐に手助けをするヒーロー。それも自分との結婚を嫌ってのことなのに。よっぽどヒロインのことを好きでないとできませんよね。ヒロインの馬鹿げた偽装誘拐に付き合わされたヒーローはヒロインを美化しすぎていたことに気づくけどわがままで勝手なヒロインだけど、思いやりはある。結局はもっと好きになってしまう。お互いの長所も短所も交えて好きになれるって素敵ですね。色々な意味で面白かった。

私はヒーローがかなり勝手で自己中心的でも弁解の余地があれば大抵の場合許せました。このヒーローは自分の両親の結婚生活の失敗から自分の恋愛価値観を決めています。確かに自分の育った子供時代の家族の思い出などから、女性との恋愛に対してトラウマがあるのは解りますが、なんだか心理学者で何でも理論と科学で解決しようというそのやり方が、どうしても許せないです。最後には自分のヒロインに対しての気持ちに気がつきますが、論理に支配されて人間の感情を無視していた姿がやけに気分を憤慨したした。あまりにも可愛げのないヒーローの人間性に、この作品の本来の良さを解ることができませんでした。

隼のように全てが超スピードで終わります。他の話を読んでいなければ解り難い場面も沢山出てきますが、私は全部ではないですが一通り読んでいたので、タイタン族とギリシャ神族のことは何と無く頭にあったので解りやすかったですが、いきなりこの話から読むと全部理解するのは難しいとおもいます。この作品だけで恋愛物として評価するのは難しいけど、色々なほかの関連話を読んでからだと評価はあがるとおもいます。皆さんのレビューでも触れていた勝利の女神説ですが確かにもう少し色っぽくても良かったかも。

以前に何度も読んだので、また久しぶりに読み直してみるとやっぱりいい話は何度読んでも良い。とにかくヒロインが綺麗でなお誠実、そして母親のために知らない男性と結婚までするなんて、親思いですね。一生懸命に生きているヒロイン、アリージアのひたむきさに好感がもてます。ヒーロは運命の男性で子供のときの命の恩人という設定がすごくよかった。

ジャックは随分と長いこと元義理の妹のことを思い続けていたのに、ルーシー・義理妹はあっさりと変な男に引っかかってしまって。馬鹿な男にいい様にされていたルーシーをお兄ちゃんとして助けようなんて本当にいい人だな。ジャックは多分頭も見た目もいい男の人なのに、ルーシーには翻弄されて面白かった。ジャック本当にご苦労さん。

この話のシリーズでやっぱりこのヘレンの話が面白おかしくって最高なラブコメデーでした。子供を助けるために命までなくしかねない大怪我をしたヒーロとヒーローの傷ついた心まで直してしまうヒロイン。やっぱり愛の力は何物にもかなわないということですか。深刻になってしまいそうな話でも楽しいラブストーリーにしてしまう橋本多佳子さんは御伽噺で言う魔法使いのおばあさんならぬ漫画家さんですね。いつもいいお仕事していただいてありがとう。

共同経営者のオーウェンってやっぱり男性の設定ですよね。中世的なイメージでこの話を盛り上げてます。とってもおかしいキャラで気に入ってます。オフィスのアシスタントに意地悪ではなかったけど気難しい元義理の母。ヒーローはお坊ちゃん育ちのあまり成長してないただの男性的イメージだけどこの話ではとてもいい味出してます。ヒーローの婚約者とレズビアンの彼女もよかった。私はレズビアンのカップル発覚で、ヒーローとヒロインに愛の強さと絆を再認識させるという重要な役割を果たしたと思うんです。色々なキャラが鮮明に生き生きとかかれてました。

これは架空の話ですが、失読症というハンデーをもっているのに卑屈にならず、一生懸命に生きているヒロインのひたむきさがイジラシイ。父親にはいつも蔑まれて利用されても、恨んだりしない。けなげです。現実には親子でもこういった詐欺行為は身内でも告訴されることが多いです。やっぱり父親だから警察に告訴はしないって、いい人過ぎるけど、この話のヒロインなら矛盾したません。セクシーというよりも健全的過ぎるかなとも思いましたが、けなげななヒロインにとても好感がもてました。

無料マガジンで読み出して、また気になったので借りてしまいました。双子の姉妹なのに別々に育って一人は何不住なく幸せに育ち、片方のヒロインは薄幸に育ち、まったく違った環境で育った双子が再開を果たす話です。ヒロインのほうが酷い環境で育ったのになぜか人格者なんですよね。別にヒロイン姉も悪い人ではないけど。けなげなヒロインにはすばらしいヒーローが現れて良かった。ヒロイン姉がいなければヒーローと知り合えなかったというところに運命を感じます。

ヒロインの不幸な生い立ちを知るにつれて男性に対する恐怖心が出て当然。幼少時代に体験したことって本当に大人になっても何らかの形で影響しますよね。最後が急ぎすぎ以前にヒロインが可愛そうで読むのが辛い話です。星野さんの可愛い絵柄で何とか読みやすくはなっています。ただ、うっとりする恋愛ものではないですね。

確かに双子の妹の恋人だった人と結婚するというのは道徳的にはどうかと思うけど、運命の人だというのなら仕方がないかと。双子だから好きになる人も同じだったりするみたいですけど、HQだから結婚に至るんでは。現実ではなかなか上手くはいかないですよね。やっぱり周りの家族の気持ちだとか色々な感情に左右されそうだから。このシリーズでは私的には一番印象に残る話でした。