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世阿弥に学ぶ 100年ブランドの本質
-「秘すれば花なり」-これこそ日本の感動を生み出すブランド創りの原点である。
「観客のハピネスこそすべて」、「驚きと新しさのないところに顧客の支持はない」、「物学(ものまね)こそ新しいアイデアの泉」。驚くべきことに、14世紀に書かれた世阿弥の「風姿花伝」をはじめとする芸術論の中には、今日の混迷するビジネス社会で企業が気づくべき重要な洞察が数多く含まれている。そして、その中核にあるのはいつも、観客に驚きを届けなければというイノベーションへの強い思いである。 世阿弥の「初心」とは、未知のものにチャレンジするときの未熟で初々しい姿勢のことを指し、初心⇒習熟⇒脱皮・挑戦⇒初心、のプロセスを繰り返してはじめて達人の域に達することができると説く。この「初心」をはじめ、「花」、「物学」、「十体」、「男時・女時」等々、斬新な切り口の概念を縦横に駆使しながら、世阿弥は観客を喜ばせるための壮大な体系をつくりあげた。
奇しくもそれらは、著者が過去に出会った数十人を超えるブランド人たち(ファンに愛されるブランドを預かる経営者……ハーレーダビッドソン、ディズニー、ナイキ等)の言葉と一致する。能が650年の歳月を生き抜いてきたように、多くのブランドもできる限り長期間ファンに愛され続けることを目指している。600余年を生き抜いてきた知恵の中に現代のブランド人たちが学び取らなければならないものは多いのである。
本書は、日本の美を深く探求した「世阿弥」の至高の言葉(「花」はイノベーション、「工夫」はクリエイティブ・アイデアなどに置き換え)から、ブランドづくりの極意を読み解く。
プロローグ 世阿弥とブランド
第一章 「花」の巻――顧客のうれしさがすべての出発点
第二章 「裏」の巻 その一―― 「秘すれば花」舞台裏を見せてはいけない
第三章 「裏」の巻 その二 ――「物数を尽くして、工夫せよ」:イノベーションを 起こせ
第四章 「客」の巻――客に上下なく感動を与えよ
第五章 「時」の巻――時の因果に経験たれ
第六章 「初心」の巻――反省と挑戦を怠ってはいけない
エピローグ 世阿弥問答:100年ブランドになるために
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(C) Hotaka Katahira 2009
出版日:2009/06/22