20歳の自分に教えたい資本論
現代社会の問題をマルクスと考える
なぜいま資本論を知るべきなのか!?
新自由主義が跋扈し、格差社会が進展するなど、資本主義の問題点が浮き彫りになっている。そんな現代社会の歪みを150年前に予言していたのがマルクスである。本書では難解な資本論を、現代社会の問題にからめてわかりやすく読み解いていく。資本主義社会の何が問題で、ポスト資本主義はどうなるのかなど。予測不能な時代を生き抜くために必須の知識が得られる一冊。
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序章 なぜいま資本論なのか
『資本論』はブームである
『資本論』で十分分析していないもの
資本主義の分析はやはり『資本論』
グローバリゼーションの予測
『共産党宣言』
ほか
第1章 資本主義は限界なのか……[経済]
日本が不景気なのはなぜか?
資本主義は限界なのか?
資本主義は収奪から始まった
企業の経済活動とグローバル化の関係
グローバル化と帝国主義
「市場拡大」が要請した「植民地解放」
「民主化」も資本主義の必然
グローバル化の最後の標的
NFTは市場を席巻するか
「デジタル人民元」「デジタルルーブル」は何をもたらすか
貨幣とは何か
ディナールとドル
信用の正体
金は力の源泉
世界の債権国を目指す中ロ
実体のない貨幣は成立しない
中国とロシアの覇権
中国の資本主義とは?
ほか
第2章 働くことに意味はあるのか……[労働]
人工知能の問題
賃金なき世界で誰がモノを買うのか
馬とロボット
シンギュラリティは「経済学的に」実現するか
ベーシックインカムの「基準」をどう決めるのか
ベーシックインカムと最低賃金
原資をどこから取るか
ベーシックインカムと社会主義
ほか
第3章 戦争はなぜなくならないのか……[国家と戦争]
資本主義と戦争
再び本源的蓄積について
ローザ・ルクセンブルクの『資本蓄積論』
兵器=生産手段
軍産複合体は資本主義の必然
ウクライナ戦争はなぜ起きたか
脱西側の視点から東欧を見る
多民族国家ウクライナの歴史
ヨーロッパとカトリック教会
ウクライナ戦争とコソボ紛争
ウクライナを第二のルーマニアに
プロパガンダはお互い様
ほか
第4章 宗教は人を救うのか……[宗教]
「宗教は民衆の阿片」とは
ブルーノ・バウアーとの論争
ヘーゲル左派との決別とマルクスが買った顰蹙
ほか
第5章 SDGsと資本主義は両立するか……[環境]
資源のないヨーロッパ
資源国の賭け
環境保護の欺瞞
SDGsから忘れられた「優先項目」
サスティナブル成長率の正体
環境ビジネスは儲かる
ほか
終章 資本主義のその先
私的所有を廃し、社会化する
国営化は社会化ではない
プルードンの私的所有批判
フランス革命が隠蔽していたもの
集合的労働の可能性
ほか
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(C) Akihiro Matoba 2022
出版日:2022/11/04