暗号通貨VS.国家
ビットコインは終わらない
仮想通貨の経済圏とは?
「仮想通貨は終わった……」
相場の暴落を機に、メディアには否定的な報道があふれかえった。
しかし、ビットコインをはじめとする暗号通貨は、本当にこのまま消えてなくなっていくのだろうか。
私たちは、まだ暗号通貨の本当の可能性に気づけていないのではだろうか。
本書は、『多数決を疑う』『マーケットデザイン』などの著作をもつ著者が、経済学の視点から暗号通貨の思想・制度設計・通貨としての役割を詳細に論じる。本書のタイトルは暗号通貨と国家を「vs」で対置させている。だが暗号通貨は「反国家」ではない。暗号通貨は「非国家」。国家に過度に集中した力を世のなかに分散させていくものだ。
暗号通貨で社会はいかに変革するか。
本書は今起きていること、これから起きることを冷静に見通すための手助けとなる1冊である。
◎項目(抜粋)
危険なキャッシュレス
創造主(サトシ)は正体不明
通貨の本質とは何か?
徴税と暗号通貨
銀行預金のすごさ
国際送金とリップルXRP
P2Pの世界通貨
すべては巨人の肩の上に立つ
ビットコインとは何か マイニングの仕組み
多数決と正しい確率
ビザンチン将軍問題
管理者のいないコミュニティ
ネットワーク効果--調整ゲームと協調行動
若きヴィタリクの情熱
トークンによる資金調達
ノーベル賞学者の参入
まえがき
[1章]神はビットコインを創成し、やがて姿を消した
創世前夜
あれはバブルか
危険なキャッシュレス
創造主は正体不明
通貨の本質とは何か?
徴税と暗号通貨
[2章]そもそもATMは魔法の箱なのだ
銀行預金のすごさ
国際送金とリップルXRP
P2Pの世界通貨
すべては巨人の肩の上に立つ
[3章]ブロックチェーンの生態系には、人間も機械も黄金もある
黄金を掘りに
ビットコインの仕組み1 送金したら何が起こるか
ビットコインの仕組み2 マイニングの仕組み
ビットコインの仕組み3 バラバラな人々がどうやって同じ台帳を共有するか
ビットコインの仕組み4 負けたマイナーの立場でブロックチェーンを理解する
P2Pと多数決1 多数決と正しい確率
P2Pと多数決2 ビザンチン将軍問題
[4章]暗号通貨の社会はめちゃくちゃ人間くさい
管理者のいないコミュニティ
新コインへの分裂
ネットワーク効果──調整ゲームと協調行動
[5章]超絶的な自動販売機イーサリアム
サタンの悪戯が奏功するには
若きヴィタリクの情熱
トークンによる資金調達
非国家と社会契約
ノーベル賞学者の参入
[6章]正社員は減ってないし、会社は無くならないし、電子化はそう進んでいない
電子化はそう進んでいない
「億り人」は江戸時代より重税
会社は無くならない
仕事は無くならないが
あとがき
参考文献
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(C) Toyotaka Sakai 2019
出版日:2019/02/05