子供が出来ない女性との結婚がダメっていう帝王学的な育ち方は人としてはもちろん最低だけど、国のためっていう部分ではまだ分かるんですよ。で、子供ができたから良し！ってことで、実はそこに愛があるんですって言われても…ねぇ？例えばここで流産して、それでも！って展開とか、何らかの愛を感じるエピソードが無いと、この程度のラストじゃハーレクインとして受け入れ難いです。むしろ王妃様の行動の方が辛い分愛を感じる…。

極端なくらいのヒロインの名前嫌悪で、そりゃないだろ！って思いましたが、あとがきで漫画家さんの努力を痛感。苦肉の策ってやつですね。 ストーリーはありがちなので淡々と読んでいましたが、ヒーローの人間力の高さが際立っています。 あと何より、いつも元気でちょっとマセてる女の子のデイジーが、両親がハッピーエンドと分かって、目に涙を溜めた１コマが最高に良かった！ストーリー全て持っていかれました。そりゃやっぱり寂しかったんだよねぇって思うと、もらい泣きします。

随所に現れるアヒルちゃんがとってもキュート！吹き出しにも入らない小さなツッコミも絶妙！！コメディセンスは抜群です！ ただハーレクインかと言われると・・・ん？って感じ。シークやプリンセスが主人公じゃないから、こーゆーのもアリなのかしらん。ストーリー的には想像通りだけど、ヒーローの変わり身がちょっと唐突でした。あとヒーローの涙ぼくろ？が、少女漫画にしてはセクシーかも、笑。

家族愛を優先させたこと自体が問題というよりは、たった１年３か月程度で娘まで作ったことがNGです。だって妹さん、身体弱かったんでしょう・・・？理解不能。 あとヒロインの異常な思い込みの激しさと、おめでたいほどのポジティブさも、息子を持つ母親としてはイタいんではないかしらね。

この方の作品はＨ／Ｈの恋愛以外に、もう一つ重要な問題が並行して進行することが多いような気がします。今回も恋愛とは別に、未成年だからと何でも許される社会情勢の問題はどこへ…？と気になるところはありましたが、メインのロマンスはそこそこ良かったかな、と。メロメロヒーローという点ではありがちですけど、笑。ただいくらヒロインが若かったとは言え、こんなにメロメロなヒーローなのに、ヒロインに対してアクションを起こすこともなく2年もかかったことがビックリでした。そして一番？気になったのは、表紙のヒロインの肩の角度と、ヒーローのヤラシイ目線、爆笑！

ヒーローの過去が重すぎて、他のことはもうどうでもよくなりそうでした。家族のことで傷ついた過去を持つヒーローやヒロインは多いけど、このヒーローの過去は余りにもやるせない。。。可哀想とか気の毒とかをはるかに超えて、想像するのが辛かったです。その後、２人の恋愛話になっても、過去の悲惨さがずーっと頭に残って、何だか辛かった。。。

一国のプリンス（次男だけど）のことなのに、結構適当じゃないですかね～？留学中の住み込みハウスキーパーに若い女の子を雇ってたのも凄いし、それを今になって報告してるのも凄い。そんな甘いから、最初の奥様みたいな人に引っ掛かるんだよ…。「生涯1人しか愛せない」と言えば聞こえはいいけど「一途に寄り道しない」とは言ってないし。ある意味とっても自由な国なんでしょうね～。確かにシーツは酷い。そんなことがあったのに、6年間も夢に見るほど思い続けるヒロインも、若干怖いような…。この話、良い仕事をしたのは、国王ではなかろうか…？と個人的には思います。。。

ストーリー的には良くあるお話ですが、それぞれのキャラの葛藤や優しさが沢山詰まっていて、読後感が良かったです。その場の雰囲気に流されてデキちゃった…では無いところも良かった！そしてラスト。ブラント家の大事件（！）では泣けました～Ｔ▽Ｔﾉ　でも確かに、先にお兄さんの方と何か…無かったの？とは思いましたケドね＾＾；

思いやりと気遣いのある、大人の話だな～と。嫌な人も１人だけだし。温かい気持ちで読んでましたが、ラスト！結婚式の直前シーンで、ヒロインの笑顔に『ふふっ』と筆書きのようなものが…。ホラーかと思った。。。

始まりはものすごく重くて、でもその問題は半分～３分の２くらいで収束。あれれ…？と思ってたら別問題浮上。オイオイ。。。元妻、更生して戻ってきたらどーすんだろ。まあ元々素行の悪い人のようなので、どこまで更生できるか不明ですが^^；　しかし元々絵もストーリーのまとめ方もとっても好きな作家さんですが、今回はあとがきが秀逸、笑！ホント、このヒーローの見る目の無さは、ある意味国宝級。あんなトラウマのあるヒロインが受け入れてくれたことが奇跡ですよ…笑。

コミカルな部分もあるし、偶然にしちゃあ出来過ぎな部分もあるけど、それなりに良かったと思います。ただしかし！見重の娘に、ダンナと仲直りさせるためとはいえ、川下りを勧めてはいかんでしょ、お母様！しかも遊覧船にでも乗るのかと思ってたら、激流下りだし。ラフティングって妊婦OKでしたっけ？おまけに案内係と自分たちの３人だけなのに、ダンナが真ん中ってどーいうこと！？普通女性を真ん中にしませんかね…?色んな意味で唖然としましたが、あの出来事が無いともっと回りくどい道を歩んでたのかと思うと、ストーリー上仕方ないのかなあ。でもできれば、このエピ以外にして欲しかった…。ラストは鈍ちんのお母様で良かったね、ってことで。

ヒーローもヒロインも愛し合ってるのはよく分かるんだけど、ことあるごとにヒーローが前妻とヒロインを比べているようで、なんだか気の毒になりました。絵のお陰でまだ爽やかさが保たれてるような気もしますが、一挙一動こんなに比べられると居たたまれない。前妻の苦悩も分かるし（ちょっとした回想しか出ないけど）、ヒーローも成り上がりとはいえお金持ちなのに良い人だし。欲の無いヒロインだから成り立つのだろうか…。しかしヒロイン、別に氷のプリンセスと言われるほど冷たいとは思いませんがねぇ。あとがきは確かに必見！そのとーり！と笑うこと間違いなしです！

ヒーローの若さでそれ（←どうにか濁したつもり）も大変だとは思うけど、ちゃんと話してもいないのに「知らなかったのか！？」っておいおい…。それは可哀想すぎるでしょう！？この話、病気とか復讐とか以前に、ヒーローの異常な嫉妬深さが際立ち過ぎて、途中疲れました。きっとこの先ヒロインは仕事はおろか、外出もままならないんじゃないかしらん？しかもヒーローは嫉妬の度に、非人道的な行動をしそう。見た目でくっついて、結局別れるカップルの見本のようだ…。

設定はとってもありがちだけど、ヒーローが優しくて、大人で、愛情たっぷりで、疑いようがないので、良くも悪くも安心です。そんなそぶりさえ無いし…。ヒロインも疑り深いけど、上流階級らしくキャンキャン騒がないので、全体的にも落ち着いて読めました。ただヒール役のやることが犯罪過ぎて、駆け引きの面でドキドキすることは無かったのが残念。