世界史の中の明治維新
なぜ日本は「帝国」を目指したのか
近代日本はどう始まったのか?
時代の転換点を読む
今を生きるための日本近代史
名著『「大日本帝国」崩壊』の著者が描く、帝国の始まりの物語は読むしかない。
――加藤陽子(東京大学大学院教授)
明治維新を世界史で理解する名著。現代世界のなりたちと未来が見えてくる。
――磯田道史(国際日本文化研究センター教授)
アジア初の国民国家は、いかにして「大日本帝国」となったのか。
国家の枠組みが揺れる時代に、世界史的視点から明治維新を捉えなおすことで、日本と世界の現在地が同時に見えてくる。
『海外引揚の研究――忘却された「大日本帝国」』で第43回角川源義賞[歴史研究部門]を受賞した著者による、近代日本の出発点を俯瞰する新しい入門書。
【抜粋】
「国民国家が内包する暴力性を自覚してナショナリズムに振り回されない、そういった足腰の強さが日本には備わっているのか、あるいは備わっていないのか。アジア最初の国民国家である大日本帝国をつくり出した明治維新の歴史の中にそれを見出すことができるでしょう。そして、そこから未来の新しい日本の姿を考えることが可能になるのではないか、と思います。」(「はじめに」より)
※カバー画像が異なる場合があります。
はじめに
第1章 世界が動き出す
・歴史認識と他者
・近代まで「国民」は存在しなかった
・近世という時代
・中国史と封建制
・近代の条件
・フランス革命のインパクト
・近代は国民国家の時代
・民衆を結束させる魔法 ほか
第2章 中国はなぜ「世界の中心」なのか
・世界はひとつではない
・文明大国としての古代中国
・「中華」という名前の由来
・中国の皇帝は徳を磨いていた
・なぜ日本は中国に朝貢したのか ほか
第3章 アメリカがやってくる
・アメリカはかつて大国ではなかった
・アメリカの西部開拓史
・太平洋への道
・捕鯨問題と小笠原諸島
・外国人と初めて接触した日本人
・なぜロシアは日本を求めたのか
・江戸幕府の対応
・国防意識の芽生え
・列強に怖気づく日本 ほか
第4章 尊王攘夷論はこう生まれた
・「想像の共同体」としての国民国家
・国民国家の成立過程
・誰も天皇を知らなかった
・国史を編むということ
・朱子学の影響
・『大日本史』編纂というプロジェクト
・国家の輪郭が見えてくる ほか
第5章 「日本」の輪郭ができあがる
・近代国家の条件
・前近代の土地意識
・無主地先主の原則
・明治政府は何を目指したのか
・身分制の解体
・国家体制の確立
・所有とは何か
・江戸時代の共同体意識 ほか
第6章 日清戦争――変貌する東アジア世界
・朝鮮王国という存在
・「勅皇」をめぐるスキャンダル
・朝鮮とキリスト教
・王室の跡目争い ほか
第7章 植民地化に抵抗する人たち
・日本が清に勝利する
・鉄は国家なり
・李鴻章の軍才
・日清戦争は清朝内部の権力争い ほか
第8章 世紀転換期のロシアとアメリカ
・ようやく改革が始まる
・光緒帝の改革
・真っ正直で冷淡な日本外交
・日本の書籍が翻訳されてナショナリズムが広まる
・ロシアはなぜ満州を目指したのか
・義和団戦争 ほか
第9章 日露戦争――国際的プレゼンスの獲得
・日露戦争が始まる
・仲介役となったアメリカ
・なぜアメリカは仲介役を務めたのか
・韓国の主体性を奪う
・ポーツマス講和条約の舞台裏
・帝国主義の兆し ほか
第10章 「大日本帝国」の完成――明治維新の終着点
・保護国になる
・伊藤博文が初代統監になった本当の理由
・ハーグ密使事件と第三次日韓協約
・穏健派の伊藤博文
・植民地へのあこがれ ほか
おわりに
ブックガイド
主要参考文献
続きを読む
(C) Kiyofumi Kato 2026
出版日:2026/03/07


