話は凄く面白かったんですけど、恋愛潔癖症の私にとってはヒーローが別の女性を抱いたのがやっぱりどうしても受け付けない。ハーレヒーローには浮気とかして欲しく無いよー。

自分の目の前で別の女性に「君とは割り切った関係で付き合いを続ける気は無い」とか言い放ってる人を愛せますか？私ならその人の人間性を疑う。あと元妻と同じ目に合わせたくないなら、止めるのは結婚ではなくそういった関係を軽々しく持つ事でしょ！！大きな子供もいるいい大人なのに何やってんだか・・・。

「僕がした事の代償を子供に支払わせるのは辞めてくれ」って、どの口が言ってるんだ！？と突っ込みたくなった・・・。ヒロインにはもうちょっとヒーローを責めるか突き放すかして欲しかったし、ヒーローにももうちょっと自分がした事に後悔と反省をして欲しかったなあ。

メロメロヒーローなので、ラストもヒーローがオーストラリアに拠点を移すのかと思ったら「ニューヨークに来てくれ！！しかも今日中に決断してくれ！！」で、ヒロインから連絡来るまで完全放置とは・・・。それまで散々仕事よりヒロイン優先の態度見せてたのになんで最後だけこんな？もうちょっと何とかして欲しかったなぁー。

最後の新しい調香師で揉める件はいらなかったなー。その分愛を確かめ合うエピソードとか会話を入れてくれた方が自分的には盛り上がれた。スイッチが入ったヒーローを見てみたかった。

後半ヒーローが「今や僕の方が彼女に愛を乞う立場になったんだ 」って言ってるけど、一体いつの間にそんなに好きになったの！？って感じ。パトリックも言ってるけど、お気に入りのおもちゃを取られて必死で取り戻そうとしているだけにしか見えなかった。ヒーロー側のどうしようもなくヒロインが好きって描写がもっとあれば良かったな。

ちょっとDVっぽいし、恋心を知られたくないからと「バカな女」発言をする器の小ささだし、兎に角良い所が無い・・・。 表情が薄いというか固いからか、人間味があまり感じられず、ヒロイン、本当にこの男と一緒になって幸せになれるのか？と思った一冊だった。

ヒーロー家族全員の苦悩や葛藤、そしてそれぞれが自分の人生を自分の足で歩いていこうとする姿がきちんと描かれていてこれは有る意味家族再生物語か！？なんて思っちゃいました（笑） 話し全体も甘く切ない中に時々光る情熱があり、独特の雰囲気が醸し出されていて好きです。 でも・・・。 ヒーローよ、なぜ「僕が欲しいのは君だけだ！！」って気付いた後に「父親は本当はどこの誰か分からないんだろう」なんて酷い事を言っちゃうんだよーーー！！こんな終盤のここにきてこれ！？今そんな事言っちゃうの！？とちょっと引きました。 やりすぎ感のあるラストの落ちもそうですが、私的には結構ここも気になってしまった・・・。

最初、この話なんでこんなに評価低いんだろう？と思っていたけど、後半に入って納得！！ いやホント、このヒーローがやろうとした事は酷い！！最低です。 回りもこんな案をよく受け入れられたなーと思います。だって、王族の血なんて一切入っていない（と思われている）子供が将来王になっちゃうんですよ？良いのかそれで！？ ヒーロー以外はヒーローの子供だと思っていたのかなー？

どうしてもヒロインの事を忘れられないヒーローがヒロインに会いに来て、切々とヒロインへの思いを語る場面はジーンときましたが、ここで安易に「私も愛してるわ！」という展開にならなかったのが良かった！ これまでのいきさつを考えると、そんなに簡単に割り切れないですよね。 というか、見てるこっちがそれじゃあ納得出来なかった！！ ヒーローは職業上やるべき事をやっただけで全然悪くないし、誠実な良い人柄だとも思います。でも、ヒロインを傷付けたのは事実ですからね。 だからこそ、時間をかけて関係を修復し、ヒロイン父にも認められてのハッピーエンドは心から良かったねと思えました。 あの変なメールも、なんとかしてヒロインとの接点を持とうと頑張ってたんだろうなーと、ヒーローの心境を想像すると凄いいじらしかった。

三角関係（？）になってからヒロインにも婚約者（友人妹）にもはっきりした態度を示さないままズルズルと・・・。 結局婚約者の自爆によりなんとかなったけど、このヒーロー何にもしてなくない？という思いが消えず、非常に不誠実な印象しか持てなかった。 こういう身分違いに悩んでたけど実はヒロインも結構な身分でしたって話は身分明かされる前に誠実対応してくれないと萎えますね。

話の流れでは一方的にヒロインが悪い感じになってるけど、本当にそうなのかと。 プロポーズの時にいきなり「仕事辞めてね。僕の夢は政治家だから付き合ってね。」と当たり前の様に言われてもそりゃあひるむでしょう。そんな二人の将来に関わる大事な事はもっと前に言っておくべき！ しかもじっくり話し合おうとか言っといてヒロインが弱音を吐こうものなら「もういい！！」ですよ・・・。いや良くないでしょ！！そこはヒロインの話をちゃんと聞いてあげて不安を解消してあげるべき所でしょ！！ ヒーローは辛い事や面倒くさい事からただ逃げているだけにしか見えなかった。 結局辞めたくない教師を辞め、苦手な社交を頑張るヒロインだけの犠牲（？）や頑張りによってハッピーエンドになっているラストに（ヒーローなんて愛してるって言ってるだけじゃん）もやっとした・・・。