判然とはしない昔の恋物語が、四代目にして成就するお話。偶然のようにであった二人の関係が、仕事やヒーローの離婚騒動などと絡まりながら、終点のちょっとした謎解きに行きつくお話です。風景とヒロインの清楚な雰囲気がとてもよく合っていました。派手さはないけど、やっぱり絵が良いです～。

それぞれ見えないところで苦労を背負ってきた二人が出会い、自分の目を信じてお互いを理解し、愛するようになるお話です。脇役が多いのですが、みなそれぞれ個性がうまくあらわされています。また、アマルフィの景色もうまく描かれています。ヒーロー、ヒロインともに芯が通っていて、読んでいて、好感を抱きました。この著書は家族愛を描くのもとてもお上手だと思います。気分は4.5点です。

藤田先生の絵と構成力でグイグイ引っ張られます。でも、何かしっくりとこない。ヒロインは少女のような姿でいて、歌い手としての才能を持っています。かつての栄光を背に生きるヒーローと、才能豊かなヒロイン・・・。才能に恵まれているのに受け身なヒーローとヒロイン。与えられた場面があまりにもご都合主義で、読み進めるうちに、あきてきました。相手が去れば去ったままに遠くから見つめるような関係では、胸はときめかない。強引でも手元に置き続けようとするヒーローのほうが、おもしろいし好みなのだなぁ、と実感した一作でした。

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ハンサムな富豪に一目惚れして若くして結婚したヒロイン。しかしその結婚には裏事情があった…　というのは珍しくないパターンですが今作はヒーローの出生の謎とそれを解く鍵がいいスパイスになって面白く読めました。倦怠期だからではなく結婚当初から４年間仮面夫婦というのは珍しいですね。契約結婚モノでもわりとすぐに本物の夫婦になりますから。

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散々罵り合ってきた夫婦なので誤解が解けたからと言って円満になれるのか甚だ疑問です。ヒロインの仕事が忙しくなったらヒーローは文句言いそうだし、仕事に水を差されたヒロインは逆上しそうだし…　セリフでの事情説明が多過ぎるのも読んでいて飽きてきました。

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時と場所を選ばないサカリのついた王子にドン引きです。さらにヒロインを侮辱するとは傲慢男ってHQ名物ながら嫌悪感がフツフツと煮えたぎります。HQ妊婦でよく疑問に思うことですが、妊娠中のしかも初期に激しいのってダメなんじゃ。欧米ではOKなんでしょうか？

マンガに限らず結婚願望が強過ぎる女はイタいですが、結婚願望が強いとわかっているヒロインにあの手この手で関わって親密になろうとし、いい人アピールまでするわりに結婚する気が全くなかったとはただの粘着ハンター男みたいでこれまたイタい。

いつもは健気で切ないヒロインに感情移入してしまいますが、今回は健気で切ないヒーローを応援してしまいました。瑚白ゆう先生ならではの憂いのあるヒーローに萌えです。ヒロインの元夫は飲む打つ買う男で性的にＳだったのだろうと想像しました。

今までこんな挑戦的な王妃様はいなかったのでは？ 潔くってオトコマエ！ 絵も素敵でした。 ただ、時々、汗なのか涙なのかよだれなのか、ちょっと見分けがつかなかったです（すみません･･･）

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主役はヒーローの方ですね。HQ名物・愛を信じない金持ちヒーローにはイライラさせられる事が多いのですが、このヒーローは早い段階でヒロインへの好意を自覚してモノローグではメロメロ状態だし、コミカルな描写もあって楽しく読めました。ヒロインは若いのに責任感があって、愛情深く家庭的で魅力がありました。

一作目の「マドックス」がアリスン先生だったことによりオリ咎にハマった方も多いし(私もです)、次作のハードルが高くなってしまいましたね。「ルシアン」は完成度が高かったですが…　ただグウェン、タリア、ガレンなどのキャラデザは良かったと思います。

今までのザビンは武骨ワイルドな感じでしたからHQヒーロー向けにイメチェンするのも仕方ないかと思いますが、もはや別人？全身整形？のような印象でまずそこで作品を素直に楽しめないフィルターが出来てしまいました。たとえ描き手が変わってもキャラの整合性は保って欲しいですね。どうせなら一作目からザビンをHQヒーロー可能な容姿にするとか。ヒロインは冬木先生特有の儚げで可憐な容姿なのでザビンが一目惚れし庇護欲を駆り立てられたのには納得できます

レイエスのイメチェンは残念ですが元々藍まりと先生のストーリー運びが好きなので引きこまれ、徐々に慣れました。ただ戦士たちの魔物度が強くなった時の顔やクロノスの馬の目にちょっと萎えましたけど。衣装のディテールは凝っているし、愛情の描き方としては前二作にも引けを取らないと思いますが、藍先生はヒューマンドラマ的なお話の方が合っていると思います。

よく言えばストレートで積極的(肉食系男子？)、悪く言えば軽薄なナンパ師のようなヒーローですが津谷先生の手にかかると嫌悪感がわかないどころか萌えです。切ない思いと苦労を抱えたヒロインに弱く、感情移入してしまいます。いつもはしり切れっぽいラストは物足りなく感じますが、この作品は非常に余韻を残す雰囲気があって読後感が良かったです。

夫に関する嘘を吹き込まれ本人に確認せずに蒸発してしまうヒロインって、いくら家を空けてばかりだったとはいえ早計すぎやしませんか。会いに来るのを待ちわびて３年も経過していますが、会いたいならなら子供の誕生くらい知らせればいいのに…　ヒーローもその親友も母親も何だかまともじゃないし、秘書が一番まともに見えました。

「あんみつ姫」+「水戸黄門」でしょうか。でもいきなり普通に名乗ってしまうあたり、呆れるくらい世間知らず…　天然系ヒロインは好きなのですが誰でもいいわけではなかったことに気付かせてくれました。正体がわかってからが短いせいか、ヒーローに一般市民がプリンセスに求愛する際の葛藤が見えませんでした。というかプリンセスとわかってからの方がヒーローが正直になっているけど、わからなかったらあのまま？

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橋本先生の作品は安心して読めます。面白かったです。ただレビューの評価がすごく高かったので期待しすぎたせいもあり、星ひとつ減らしました。誠実なヒロインに好感がもてました。それに対して弟がひとすぎる。びしっとヒーローに根性鍛えなおしてほしい。それにしても橋本先生の絵はハーレクイン向き。特に男性がセクシー。ただこの表紙はちょっといまいちな気がしますが。ほかの作品も楽しみです。

先に「孤独な御曹司」を読んでないと賭けに関する伏線があるのがわかりづらいとは思いますが、たぶんそれがなくても単独でも楽しく読めるコミックでした！瀧川先生のは時折混じるコミカルなところも含めて、緩急あって楽しめました。設定的にも元々王族の血が入ってるってことで、シーク物でもあまりもやもやとした違和感がなく読めました。