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プリンセスになる条件【あとがき付き】碧ゆかこ/シャロン・ケンドリック
プリンセスは大変だ… 評価5 5

堅物な兄上はどんな恋愛をするのだろう?ずっと楽しみにしていました。ヒーロー弟たちの話の中では、あまりにも真面目な常識人ぶりを発揮してましたね。でも結局、弟たちの影響をかなり受けてしまっていたようです(苦笑)そして今作は、他2作と違い、「結婚後」の2人の関係が話の主体です。王子様と結婚しても、おとぎ話のような完璧で甘い幸せが用意されているわけじゃなく、慣れない環境で努力し続けなければならないシンデレラ?!「好き」だけでは突っ走れない切なさと辛さがあり、シリーズ3作の中では、私には1番読みごたえがあったし、好きだったなぁ。(やむちゃさまへ わざわざ私への一言ありがとうございます♪私もやむちゃさまのレビュー好きですよ。好みは人それぞれだと思うので、私が評価5で、他の方が評価1でも、しょうがないですよねぇ)(カッキーさまもありがとうございます。好みが合いましたね♪HQを読んでいくと、自分の男性の好みとか、好きな恋愛パターンとか自然とあらわになりました。少し生き方に不器用な人が、私ゃつくづく好きなんだわ~と実感…)

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愛のうずしお山田ミネコ/サラ・クレイヴン
イギリスを感じる 評価3 3

イギリスらしい作品ですね。現代ものではあるけれど、古風で「歴史」の重みを感じさせる。著者の一種独特の雰囲気と相まって、不思議な感じの作品になっています。絵が上手でも華やかでもないけれど、他の漫画家さんには真似できない味があると思う。でもページ数の限られるHQ漫画なので、原作の内容をかなり削っているせいか、私はいまだに話が十分に把握しきれていない。

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鏡の中の魔女原ちえこ/マーガレット・ウェイ
原ちえこ先生には… 評価3 3

私は子供の頃からの、著者の大ファンなのです。他の漫画家さんでは真似できない柔らかな雰囲気、現代もののはずなのにヒストリカルに見えてしまうほどの古風な可愛さ、著者が描くヒロインの可憐さ…。そんな私にとっては、今作は違和感たっぷりで、好きじゃない。巨大だけど居心地が悪そうな温かみのない雰囲気、とげとげしい、目のつりあがったヒロイン…。それに加え、今作ヒーローも、傷心のヒロインにその言葉を吐くなんて心が狭い嫌なヤツだなぁと怒りばかりがわいてきた。これまでは、自分勝手なところが多少あっても、カッコいいといつもは思うヒーローばかりだったんだけどね。原ちえこ先生には、この原作を描いてほしくなかったな。(注意!著者の大ファンであるがゆえに偏ってるだろう考えです!)

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情熱を知った午後【あとがき付き】斗田めぐみ/ペニー・ジョーダン
よくある設定なので 評価3 3

たまたまでしょうが、ここ最近に著者が漫画化した作品にも少し似た設定があるため、あぁ、またか…と特に感じてしまった。そもそもがHQではよくある設定だしね。この設定プラス、何か突出して惹きつけるものがないと、私としては「評価は普通」になってしまうのは仕方ない。今作は「レオパルディ家の掟」シリーズ1作目。このシリーズは全部、斗田めぐみ 先生が描くのかもなぁ。シリーズ2作目、3作目のあらすじを確認したが、結構、毛色が変わった作品にも感じられたので、漫画化が楽しみではある。でも、個人的には漫画家さんは…

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愛を忘れた理由【あとがき付き】もりひのと/ルーシー・ゴードン
どこまでアレンジしてるのだろう? 評価5 5

私は原作を読んでいないけれど、著者は漫画化するにあたり結構アレンジしたのかもしれない。例えば、今HQ漫画では、少女だったヒロインとヒーローが出会っている。でも原作は、ヒロイン17歳の時にヒーローと出会い、その時、キスもしているらしい。そして再会後、早々に関係を持ったようだ。この漫画でのヒロインは、自分の足でしっかり立ち、真っ直ぐで、芯の強さを持っている大人の女性というイメージ。そして、相手に惹かれていても簡単にカラダを許すようなタイプじゃないはず。こうなると原作のヒロインとは、かなり違うような気はしてくる。でもまぁ、原作よりも明らかに「素晴らしい作品」に仕上がっているようには思われる。これは、やはり著者の力量なのでしょうね。話としては、ギリシャ大富豪たちが出てくる割には地味です。そして一言で言うと、ヒロインが心の傷を持ったヒーローを包み込み、背中を押す話かな。魅力的で逞しいヒロインのおかげで、私の心にもぐーんと力強さをもらいましたよ。決して明るくはないけれど、読んで本当によかった話です。余談ですが、ヒロインが話していた「死の川ステュクス」は、ギリシャ神話に出てくる、生者と死者との世界を隔てている川です。そして、すべての死者は、この川を渡らないと冥府(あの世)に行くことができない。ちなみに、アキレスはこの川の水に浸ったため、不死になったとのこと。

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砂漠に誓う愛【あとがき付き】高瀬綾/サブリナ・フィリップス
自分の価値観にとらわれたまんまじゃ… 評価3 3

7年前、ヒーローはヒロインに「君の考え方次第さ」と話している。その言葉に感動・影響を受け、ヒロインの視野は広がった様子。そんな彼女が、なんでここまでヒーローのプロポーズを曲解するかなぁ。そもそも、束の間の情事を一国の皇太子にねだる女は私としてはありえん!下心か策略あり?って誤解されるし。そうはとらえずに、結婚しようと言ってくれた皇太子は、非常に誠実で責任感ある人だと思う。まぁ、求婚理由の余計な説明がなかったら、もっとよかったけど。7年後、誤解し合ってる2人の姿をみて、私はイライラして、歯がゆい気持ちでいっぱい!

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楽園の秘め事【あとがき付き】宮本果林/アン・メイザー
文句なく綺麗なんだよね 評価3 3

著者の描く絵は、いつも華やかです。特に今作ヒロインは可愛い♪子供の頃、ワクワクしながら遊んだ「ぬり絵」のお姫様みたいに服装も何もかも甘い♪でも、著者のどの作品を読んでも、なぜか内容に重みを私はあまり感じられないんですよね。絵が綺麗すぎるせいなのでしょう。HQ漫画としては少し損です。とりわけ今作は、母の恋人と目される男性と恋におちてしまうという、いわゆる背徳・禁断もの。それなのに、切なさとか、後ろめたさとか、そういう雰囲気をそれほど感じることができなかった。他の方が描いていたら、たぶん受ける印象が全然別物になっていた可能性が高いですね。

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聖なる刻印 1宮本果林/マーゴ・マグワイア
イギリスはいまだに階級社会 評価3 3

父がひどい奴すぎて、好きな話じゃないけど、著者がヒストリカルを描くと、さすがにキラキラ綺麗なので、トータル評価は普通。そして、ヒロインが父の家に突然やってきて、上から目線なのは、女主人として家を仕切らないとという思いからだろうから、ある意味、当然かな。それに、今作の最初の方で触れているように気位高い母に育てられているため、使用人はこうあるべきと考えてるだろうし、なめられたくないんだろうし。現にヒーローが荷物を持ってくれた時は感謝の言葉をきちんと言ってます。それにイギリスでは、現代でさえ、階級を気にする社会。まして今作当時は上下関係はさぞかし厳しいことでしょう。

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愛なき砂漠葉月秋子/ペニー・ジョーダン
設定等に説得力があります 評価4 4

HQのシークものは、あくまでも西洋から見た世界観で描かれ、なぜか西洋との混血が当たり前になってるものが多い。でも、いまだにイスラム世界では、イスラム教に改宗しない限り結婚は許されないらしいですから、実際には混血は珍しいはず。もしヒーローのような出自の人間がいたら、それはもう想像以上の肩身の狭さでしょう。今作ではヒーローが混血+クリスチャンであるがゆえの苦悩を前面に押し出されたことで、私は設定に奥深さと説得力を感じました。今作以外でも、ペニー・ジョーダンのシークものは、他の方が書いたシークものより、ありえるかもしれない度が高いような気はします。内容自体は、HQにはよくある偽装結婚、傲慢ヒーローの誤解・軽蔑+実はメロメロものです。まさしく王道で、HQならではのドキドキ感を味わいました。ただ絵も漫画の表現も確かに古風。ヒロインも22歳と若くても、弟を育ててきた、しっかり者なので、もう少し大人っぽくてもいいかもね。(原作は1986年出版、漫画は2005年出版(宙出版では1998年7月から、HQ社では2007年1月からHQ漫画出版を開始))

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百万ドルの花嫁【あとがき付き】神谷和都/ロビン・ドナルド
並外れて疑い深いヒーロー 評価3 3

HQでよくある、ヒーローがヒロインを誤解するパターンの話。でも、彼女を疑い、信用しない度が半端じゃない気がする!彼がそうなってしまった背景があり、可哀相だとは思うのだけど、ここまで酷いと後味が非常にまずく、私個人としては許したくないレベルです。そして結末後も何度でも同じような思い込みを繰り返しそうで怖い。

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愛はうつろいやすく【あとがき付き】大橋卓/エマ・ダーシー
結構、重い話なのかな… 評価4 4

船上のパーティで繰り広げられた2組のカップルの再生話。少し変わった展開だったし、HQらしい華やかさも感じられなかったけど、静かに深く、心にじわっときた。人を見た目や印象だけで判断しちゃいけないよな等、いろいろ考えさせられた。ただ、メインのヘレンとジョーのカップルはまだしも、サブのカップルの行く末は明るいと思えず、私にはかなり心配ですけどねぇ。

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金の瞳のシーク碧ゆかこ/テッサ・ラドリー
妻よりも… 評価3 3

妻よりも、自分の父が言ったことをそのまま信用するヒーローを私は許せない。されど「父親」が絶対的権威であり、尊敬する度合いが日本よりも強いだろう国の道理から鑑みると、あの父が嘘をつくわけないと考えてしまうことはやむをえないところもあるのでしょう。そして、5年前時点では、夫婦としてお互いに信頼しあい、いたわりあうには、二人ともまだ若すぎたのでしょうねぇ。結果、もはや取り返すことができない5年間だけれど、必要な試練だと思うしかない…でも辛いわ。

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パンドラの海碧ゆかこ/テッサ・ラドリー
ギリシャ男と言ったら… 評価3 3

HQでは、ギリシャの大富豪は、傲慢で強引、そしてヴァージンにこだわることが当たり前なわけですが、今作はその上、伝統ある言い伝えまで存在している。すでに21世紀となっている現在、確かに「時代錯誤」な考え方だけど、そこにこだわる気持ちはわからなくはない(許せんがね…)現代に生きるイマドキ一般男性の多くも言葉に出さなくても、結婚するなら美人で若くて、その上…という気持ちはあるような気もするし。ましてや、HQの多くのヒーローたちの「独占欲」と「プライド」は並外れたものであり、自分以外の男の影は許せるものじゃないでしょう。今作は実は…という部分はあるけれど、まぁハッピーエンドなのでね。他のギリシア傲慢男よりはましかもしれない。そして、個人的にはヒーローによりも、今作ヒロインの子供っぽさに辟易したけどなぁ。HQには彼女と同年齢のヒロインが多数生息してますが、その中でも極めつけの幼さと未熟さだと思う。だって、あとがきで著者が、ヒロインを子供っぽくしすぎたようなことを書いているぐらいだし…

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あどけない恋心【あとがき付き】星野正美/アネット・ブロードリック
9年は長いなぁ 評価4 4

子供の頃から、8歳年上のヒーローのことを大好きで、彼と結婚すると公言していたヒロイン。でも16歳のときにあきらめ、その後9年間もほとんど交流なし。そんなに好きだったら、あと数年はがんばってプッシュし続ければよかったのに、ここからが妹から恋人へと意識変化させるチャンスだったのにと個人的には思う。でも、そしたらヘザー(ヒーロー娘)はいないから、これでいいのかな。全体的に熱い話じゃないし、ヒロインがもっと大人っぽくなっていてほしかったとも感じるので、いろいろ不満もあるが、やっぱり私は幼なじみものが好きなので許すです。そして、実は今作は同原作者「独身貴族の策略」(今作ヒーロー弟の話)で、息子が産まれて喜んでいたカップルなのです。あれで、彼らのなれそめをぜひ読みたいなと常々願っていたので、読めただけでうれしいのです。(追記・わやさまへ、ごめんなさい。気を付けます…。アップルパイさまへ、ありがとうございます。私自身が、関連作であることを忘れるので、実は覚書がわりに書いているのです)

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月明かりの誘惑牧あけみ/ロビン・ドナルド
もどかしい二人… 評価3 3

反感を抱きあいながらも、惹きあってしまうヒーローとヒロイン。美しい月の夜、関係を持ってしまう。とてもロマンチックなシーンだけど、自制心強いプリンセスが「好き」まで至ってない相手に簡単に身をまかせてしまうことに、私はかなりとまどってしまった。そして、その後の二人の関係も結末少し前まで非常にもどかしく、危うい。内容は決して悪くなく、むしろ、味わいある深い話なのだろう。だけど私には、どうも話にのめり込めない。ちなみに今作は同原作者「孤独なプリンス」のスピンオフ。私にはこっちのイメージが強すぎて、今作著者の描き方が心に響かなかったのかもしれない。

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見知らぬ結婚相手稜敦水/ケイト・ウォーカー
結末まで読んだら… 評価3 3

「あの結婚は本物じゃなかった」という言葉に隠されてた真実って、なんだそんなことだったの?って、かなり拍子抜けしたのは私だけかしら。あらすじや、サンプルだけ読んだ時は、さぞかしドラマティックな展開にと私が期待しすぎてしまったせいかもなぁ。

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間に合わせの花婿岡本慶子/リンダ・マイルズ
好きな娘には… 評価5 5

昔からよくあるパターンですね。好きな娘には、ついついイジワルしちゃう!嫌味言っちゃう!それで結局、逆に嫌われちゃってるんですけど…(苦笑)でも、こういう話、やっぱり私は大好きなのです。ちょいSヒーローの偉そうな態度も心くすぐられる。そして、今作は著者の絵のおかげで、さらに盛り上がったと思いました。時に表情や動作が大げさで気になることもあるけれど、こういう少女漫画のようなラブコメには、かえって好ましい。原作も読みたいなぁと考えたけど、現在のところ、ネットでは読めないようなので残念。

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令嬢とボディガード佐柄きょうこ/クイン・ワイルダー
やはりボディガードものはヒーローが格好いい! 評価4 4

お嬢様でありながら、自立して生活、スラム街で教師をするヒロインは素晴らしい人だとは思う。だけど、最初のうち、ヒーローを甘く見て、翻弄する天然さは、私の好きな女性タイプではあまりない。ヒロイン父のこれまでの過保護ぶりに辟易してるのは可哀相だけど、冷静に考えたら脅迫状ねつ造できるわけないじゃないか。そして結局、彼女は他人(父以外?)を疑おうとしない優しさと危機管理のなさが自分の首しめたわけだしね。今作にいろいろ文句をつけたくなるが、ヒーローは格好いいし、二人が惹かれ合う姿は自然でいい感じ!やはりボディガードものはドキドキします。ちなみに原作者・クイン・ワイルダー は、 カーラ・コールターの別名です。 父の贈り物シリーズや千の愛に呼ばれて等を書いてます。

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復讐が終わるとき井出智香恵/ジャネット・ケニー
なんでこんなに可愛くしたの? 評価3 3

私には、著者は、嫁姑関係のドロンドロンしたレディコミのイメージが強い。HQ漫画では、なんでこんなに可愛い絵にしたのか、理解に苦しむんだけど…。大人のお伽話とは言え、対象年齢は同じぐらいだしなぁ。ヒロイン見てたら、子供の頃にやった「ぬり絵」を思い出したよ。漫画の文章・セリフも、なんか説明多いような気がする。(余談ですが、井出智香恵 先生の娘さんが、亜都夢 先生ですよねぇ。娘さんのほうが先にHQ漫画化デビュー! )

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砂漠にひそむ罠【あとがき付き】冬木るりか/トリッシュ・モーリ
もっとロマンチックがほしいな 評価3 3

同原作者「ボスと愛人契約」ヒロインの双子の姉が、今作ヒロイン・モーガンです。そして、なぜか「宮殿に囚われて」カップルまで登場!それぞれ描いている著者が違うので少しとまどいましたけど、まぁ、みなさんお幸せそうで何より…。今作自体の私の感想は、それほどの感動も印象もなし。「宮殿に囚われて」同様、ヒーローがヒロインを本来の目的を知らせずに自国に連れ帰り、結婚してしまう設定には苦笑した。そもそも彼女を結婚相手に選んだ理由も、母が気に入ってるし、美人だし、なんとなくいいかなという雰囲気で、ロマンチックとは言えないしね。著者の絵のせいか、傲慢なシークであるはずのヒーローも線が細すぎるし。個人的希望としては、せっかくなので「宮殿に囚われて」と同じ著者に描いてほしかったかもなぁ。

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ニューヨークへ愛をこめてくればやし月子/スーザン・フォックス
深みはないけど… 評価4 4

著者の絵柄も相まって、どこかほのぼのした、いいお話になってます。ヒロインはピュアで優しい人だしねぇ。クライマックスでの、ヒーローの登場シーンも、ロマンチックでワクワク!おまけに、登場人物の子供と犬が可愛らしく、癒される。ただ、限られたページ数の関係か、全体的に深みはない。原作では、ヒーローと出会ってからの、ヒロインの成長もポイントだったのだけどねぇ。そもそも原作者・スーザン・フォックス の話は、ひたすら耐えるヒロインばかりで、ヒロインはもっと辛い目にあってるはずだわ。全体的に「薄い」印象になってしまった作品。でも、読後感よくハッピーにはなれる。

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エマの面影わたなべまさこ/ケイ・ソープ
そもそも古い作品なのでねぇ 評価3 3

昭和4年(1929年)生まれの著者が90年代に描いた作品なので、この当時、先生は60歳代か…。高齢大国&漫画大国の日本ならでは!今作は最近のHQとは全然違うなぁと感じるけれど、これはこれで私はありかなとも思う。あまりにも独特の雰囲気で、読みづらさはあるが、セピア色のヨーロッパの無声映画フィルムを映写機でみてるような気にはなった。でも深く考えてしまうと、ヒーローもヒロインも行動に脈略ないし、惹かれ合ってるように見えないし…。(今作は実は日本で初めて出たHQ漫画のうちの1冊なのですよ。どう漫画化したらいいものか、著者はとても迷われたと思います。)

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偽りのハッピーエンド花村えい子/ジェニー・ルーカス
他の漫画家さんが描いてたら、どうだったんだろね 評価3 3

2009年に、漫画家生活50周年を迎えられた先生には敬意を表します。ただHQには向かない絵かもしれませんよねぇ。あまりにも叙情的すぎて、線が細い。竹久 夢二の美人画の世界?!内容的にはHQによくある秘書もので、ロシアが舞台なのは少し珍しいが、ひねりもない。そしてH/Hには、早い段階で、もっと、きちんと話し合ってくださいなと言いたい。ただ、こんなありふれた話でも、他の著者が描いたら、どうだったんだろうなぁと妄想はしたくなる。

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罠に落ちた天使【あとがき付き】のわきねい/アビー・グリーン
私には結構好みだったかも… 評価4 4

著者は「オードリーヘプバーン物語」も描かれていますが、それよりも中年紳士と少女メイドのヴィクトリアンロマンス「倫敦恋奇譚」シリーズが代表作の漫画家さんと言った方が知っている方が多いようです。だからかな、ヒーローが微妙におじさまっぽい?!そして絵は全体的に丁寧に描いているとは感じました。ただ、著者ご自身もネットで言ってるように、もっとHQらしいキラキラ感がほしい話だったかもしれない。話の内容は、よくあるタイプのものです。憎むべき敵であるはずのヒロインにどうしようもなく惹かれつつも、それを認めたくないヒーローが印象的でした。彼の過去のエピソードも悲惨でしたね。それにしても、ヒロイン父、盗みはいかんよ!ヒロインも返すためとは言え忍び込むのはダメ!そして、ヒーローの家は警備をきちんとせないかん!

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冷たいプレイボーイ【あとがき付き】楠桂/シャンテル・ショー
女って損ね 評価3 3

オリンピックに出ることが夢であるヒロイン。ヒーローに見事からめとられ、妊娠し、オリンピックはあきらめた模様です。妊娠じゃ仕方ないとは言え、ひどい話ですわ。今作の真のハッピーエンドは、ヒロインがオリンピック出場しませんと!!!個人的には納得できませんわよ。

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心やさしき敵おびかたゆう/ダーシー・マグワイア
女たらしめ、ざま~みろ?! 評価4 4

最初は、からかいと彼女のユニークさ、そして率直なアドバイス目的で、ヒロインを呼び出したヒーロー。一緒に過ごすうちに、彼女にだんだん本気になっていくのが丁寧に描かれていたので、なかなか小気味よかった。女たらしめ、ざま~みろ?!って言いたい。逆に、ヒーローに惹かれまいと構えれば構えるほど、惹かれてっちゃうヒロインも面白いけどね。(著者の絵は漫画というよりイラストっぽい雰囲気が残ってますね。硬質な感じがします。絵にロマンチックさや柔らかさは物足りないけど、ヘタじゃないと私は思う。)

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買われた純潔小越なつえ/ミシェル・リード
ボタンの掛け違い 評価5 5

お互い秘密を持ってる上に、ギリギリに知った契約結婚の事実からのヒロインの侮蔑的な言葉、売り言葉に買い言葉のヒーローのヒロインに対する冷たい扱い…最悪の展開ですね。HQにはよくある「ボタンの掛け違い」から物事が複雑になった典型例です。でもさすが著者、見事、ご自身の作品に仕上げ、印象的なものになってると思います。脇役まで独自キャラを確立させてしまう手腕はすごい。原作よりもページ数が限られてしまうHQ漫画である以上、「良い形」でのアレンジは私は大歓迎なんですけど…

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逃げ出した王女伊藤かこ/カーラ・コールター
南の国版「ローマの休日」らしいが 評価3 3

ロイヤルもの特有のキラキラ感がない!ヒロインは髪を切ってからは、下手すると10代前半のそこらへんにいる平凡な少女にしか見えないぞ。著者があとがきに書いているように、今作は南の国版「ローマの休日」を意識していると言えるのでしょう。実際、あの映画と似たシーンも多い。でも、本家本元ヒロインは髪を切ってからも、上品でキラキラしてたもんなぁ。そもそも「ローマの休日」という映画作品は、双方惹かれてるけど、そこをぐっと我慢し、元の人生にきっぱり戻るところが切なくて、私は好きだったのに…。

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