支配の構造
国家とメディア――世論はいかに操られるか
人気番組「100分deメディア論」気鋭の論客が
「閉塞感の正体」を解き明かす!
名著(古典)を通じ、メディアの本質に迫った『100分deメディア論』。
放送後、話題を巻き起こし、視聴者から再放送リクエストが殺到。
スタジオ番組としては異例となる「ギャラクシー賞」を受賞しました。
放送から1年。
「まだ語るべきことがあるのではないか」
その思いから、気鋭の論客が再集結、
番組放送からあらたな名著をセレクトし、
日本の危機を徹底討論します。
はじめに(堤未果)
第1章 政治権力とメディア 堤未果 ハルバースタム『メディアの権力』
人間を通して事実を見る
単純化と視聴率主義への警鐘
中流がジャーナリズムを支えた時代
メディアが始めた戦争とメディアが終わらせた戦争
第2章 民意の暴走は止められるか 中島岳志 トクヴィル『アメリカのデモクラシー』
政治を学ぶ人の必読書
「中間共同体」の必要性
多数者の専制──ポピュリズムをいかに防ぐか
第3章 ナショナリズムの取り扱い方 大澤真幸 ベネディクト・アンダーソン『想像の共同体』
ナショナリズム研究の古典中の古典
そもそも「ネーション」とは何か?
起源が古いと思いたがる
俗語の神聖化
新聞と小説──独特の時空間の観念
第4章 「本を燃やす」のは誰か 高橋源一郎 ブラッドベリ『華氏451度』
ノスタルジックなSF作家の衝撃作
本を焼き払うファイアマン──第1部 炉と火竜
大衆の選択──第2部 ふるいと砂
自主的に本を捨てた──第3部 明るく燃えて
終章 メディアの生きる道
文化には「分かりにくさ」が不可欠
「忖度」の構造に取り込まれるな
など
続きを読む
(C) Mika Tsutsumi,Takeshi Nakajima,Masachi Osawa,Genichiro Takahashi 2019
出版日:2019/07/05