美しい乙女と乙女を守る勇敢な騎士、そして乙女を奪う悪者。昔からあるお伽噺の世界です。ありきたりと言えばそうなのですが、細かい描写や童話には描かれない場面が現実味を添えて物語を盛り上げます。楽しんで読めました。

次から次へと色んな出来事が起こり翻弄されます。盛り沢山と言えば そうなんですが、ご都合主義の様に感じてしまいました。ヒストリカルロマンスは大好物ですが私の好みでは無かったです。

穏やかで温かみのある物語です。男性側からの目線でお話は進んで行きます。ヒーローは冗談やからかいにも真面目に答えてしまうような人柄です。踏み込んだ関係を築く事が苦手なのです。そんなヒーローの殻を破ったのがヒロイン。広く包み込む様な愛情を感じました。幸せな気持ちにさせてくれる物語でした。

ジョディさんのオススメに従って良かったです。とても面白かった。最初はヒロインとヒーローの力関係がどちらが優位になるかのシーソーゲームだと思いました。でもそれは物語の序の口に過ぎなかった。傲慢で自己中心的で俺様なヒーローがラストには別人の様に見えました。楽しんで読めました。

ヒーローは他の人なら燃え尽きてしまう程のスピードで行動し、レーザーの様な集中力で仕事をします。ヒロインは個人秘書としてプライベートも無く行動を共にしました。ジェットコースターみたいに世界を飛び回り、密度の濃い時を共有したのですね。ラストにヒロインが振り返って、ヒーローと会って「一年」というコメントがありました。まだ一年しかたっていなかった事に私は衝撃を覚えました。人よりも何倍も濃い経験を二人は築いたんですね。引き込まれてあっという間に読み終えました。

最初のヒーローとの出会いは最悪でした。金にものを言わせた傲慢な振る舞いにとても腹が立ちましたが、ヒーローとヒロインがどんな風に誤解を解き、絆を作っていくのかワクワクしながら読めました。ヒロインの誠実な人柄が回りを巻き込み受け入れられたのでしょう。愛を請うヒーローっていいなあ。

最初から最後まで幸せな気持ちでいっぱいでした。こんなに人の気持ちを思いやってくれるヒーローは他にいなかったわ。ヒロインの臆病な気持ちを理解しようと我慢する所も素敵です。そんなヒーローなのにベッドでは大胆で、そのギャップにドキドキしました。

これこそが大人の恋愛小説です。切なさと情熱が丁度良くミックスされて、感情を揺さぶられました。若い時の様に惹かれる気持ちと勢いだけで行動する事は出来ず、分別を持っているからこそ踏み出す勇気が必要なのですね。ヒーローとヒロインが理解しあえる様になった時、私も幸せを感じました。とても素敵でした。

特筆すべき魅力を感じられなかったです。ヒーローの妹とヒーローの親友の恋愛をもっと沢山入れて、物語に幅を持たせれば良かったかもしれない。それともヒロインの生い立ちを深く掘り下げるとか。軽い読み物としては丁度いいかな。

何だか 腑に落ちないというか釈然としないストーリーでした。人の思いは揺れ動く物だと言いたいのかもしれない。その中でヒーローの父が最後に素敵な事をしてくれました。

最初からヒーローに惹かれてましたよね？ 身なりの貧しい女性がピンチだと思い我が身を顧みず助けようとしたり、レディの秘密を守ってくれたりしてヒーローは正真正銘 紳士です。それなのにヒーローの事を悪く思い込もうとして、ヒロインは自分の気持ちを偽っていたのです。終わりよければ全てよしかしら。とても楽しかったです。

ヒロインは自分が未経験な事をヒーローに導いて貰うはずだったのに、いつの間にか立場が逆転。ヒーローはヒロインに振り回され、その魅力に押されっぱなし。でもヒロインが遠慮なく振る舞えるのは幼い頃から培ってきた二人の関係性があってこそです。結局ラブラブなのよ。笑えるシーンも多くて文句無しに楽しかったです。

読み始めて直ぐにヒーローの秘めた思いに気が付きます。言葉の真意や態度の端々に見えるのです。君が知っている僕は全てでは無いと何度も訴えますが、ヒロインに伝わらないのです。ゴージャスな男性にも悩みはあるのですね。なんだかヒーローが可愛らしく思えます。早くわかってあげて～と言いたくなります。楽しく読めました。

津谷さとみ先生のコミックで大好きな作品です。ジェシカ・スティールさんのコミック化はとても面白い作品になると思う。ヒロインは過去の手酷い失恋のトラウマから必死に立ち直り、再び傷付けられる事を恐れて恋愛に臆病になっています。ヒーローはストーカー的な行動でヒロインに迫ってきますが、そのおかげでヒロインは自分の本心に気が付くのです。ヒロインの一番恐れていた事が暴露された時のヒーローの対応に涙しました。面白かったです。

養女である事を聞き激しく傷付いたヒロイン。しかし、真実を打ち明けた両親も苦しい胸のうちを抱えているとヒーローに諭されます。その時から、天真爛漫で気性の激しいヒロインは少女から大人の女性へと成長していきます。ヒーローはいったい いつまで辛抱出来るのかな～と思いながら読みました。とても面白かったです。イタリアの美しい景色と明るい気候も素敵です。

最初からハラハラ・ドキドキ。読み終える迄ずっとドキドキしていました。ヒロインの大胆な行動と頑固な性格で上手く行く訳が無いと思い、きっと何処かで改めることになるだろうと推察していました。でもそんなヒロインにヒーローは惹かれていたのです。引き込まれて途中で読むのを中断出来ず、一気に読み終えました。とても面白かったです。

イタリアからアメリカへ移った一族の移民女性の生涯を綴った物語です。通常のHQのヒーローとヒロインの物語とは大きく異なりますが、静かに流れる一族の情熱と力を感じさせます。物語の前半 私は退屈していました。波乱万丈ではありますが、感情を揺り動かされる強い物を見つけられなかったのです。しかし、終盤に大きく変わりました。もっと読んでいたいと思いました。素晴らしい物語でした。

一人の女性の生涯を彼女の愛と共に綴った物語です。億万長者やきらびやかで華やかな世界は登場しません。普通の女性の人生をまるで彼女の回顧録の様に丁寧に描かれています。作中に度々登場する曲「わが心あふるる」(My cup runneth over)が如何にもアメリカらしい甘く切ない曲調で胸を打ちます。涙無くして読めません。訳者あとがきも素晴らしかったです。全て素晴らしかったです。

ゴージャスな皇太子とアメリカ人女性のロマンスですが、盗難事件がからんだサスペンスでもあります。皇太子のヒーローは傲慢な面がチラチラ見られますが、本質は思いやりのある誠実な人柄です。文化の違いに戸惑いながらもヒロインはヒーローに惹かれていきます。飽きさせないストーリーで楽しく読めました。

一度は距離を置いた二人が再会し、様々な困難を乗り越えて強い絆を取り戻すお話です。話の運び方が巧みで面白く読めました。人目を避けて生きてきたヒロインが胸を張って立つラストが好きです。

ジェシカ・スティールさんの他の作品でもラストにこの時はこうだった、あの時はこうだったと振り替える小説がありました。この小説も同じようにラストでヒーローとヒロインが互いの行動と感情を振り替えって逐一説明するのです。もっと大雑把にして欲しい。事細かに振り替えられると興ざめします。このやり方は好きになれません。全体のストーリーとしては割りと好みです。

コミックを先に読んでいました。おおまかなストーリーは知っていましたが、アリスン先生の絵をイメージして楽しくそして面白く読めました。氷の伯爵と呼ばれていますが、本当は家庭での愛に恵まれ無かった為に愛情を知らなかっただけなのです。思いやりのある優しいヒーローです。大好きなお話です。

前半はまるで行動記録を見ているようで、小説とは思えない内容でした。 ベティ・ニールズさんはいつも淡々と物語が進みますが、今回は楽しめませんでした。ラストも全然感動出来なかった。

有名人でルックスが抜群のゴージャスな男性からパーティーに誘われるなんて、それだけで もうドキドキ。そのパーティーの事がページをたくさん使って詳細に描かれています。重要なのは会話です。

ヒストリカル・ロマンスです。ヒロインがヒーローを拒絶する理由が釈然としませんでした。でも このヒーローは素敵です。外見の良さだけでなく年齢を重ねた経験に基づく発言や行動がとても良かった。若者の為に一肌脱ぐところも良かったです。

あらすじにあるように伯爵家の御曹子と召使いのヒストリカル・ロマンスです。前半は面白く読めましたが、後半はダラダラして退屈に感じました。そしてラストシーンは、グタグダ喋っていないで情熱的にキスしちゃえばいいじゃないの という感じでした。少し不完全燃焼です。

小説を読んで泣きたかった。ヒロインの置かれた悲惨な状況に胸がつぶれる思いでした。けれど、泣けなかった。何故なのか？振り替えって考えると原因はヒーローだと思う。ヒロインの為に自分の気持ちを抑え、こらえ、踏み出せない姿には心を揺さぶられました。しかし、弱っている人を前にして何度も暴言を吐くとは、未熟者です。ヒロインよりもすごく年上である事を気にしているくせに。健気なヒロインがかわいそう過ぎて、逆にヒーローに腹が立ってしまいました。

偽りの関係を築くはずが、お互いを理解する為に結局深く語り合っていたんですね。身内にも晒した事の無い心の奥底をヒーローはヒロインに語り、そしてヒロインもヒーローに語るのです。ため息が出ました。軽く読むのに丁度いい長さで、幸せを感じられました。

初めて会った時から互いに惹かれあっていたことは明白でした。それなのにヒーローはプライドが邪魔をして、素直に愛を打ち明けられないのです。そんなヒーローに振り回されるヒロインがかわいそうでした。短いお話でサラッと手軽に楽しめました。