ラスト、こうじゃないとハーレじゃない、という終わり方で良かったです。苦労は報われていい。

美男美女でうっとりします。余命幾許もないとーさんの掌の上で振り回される話ですが。具体的にどういった人間性が素晴らしいのかよく分かりませんが。薄幸ヒロイン、経緯を考えれば、元夫を起訴し相応の罰を科すべき。

絵もきれいだしお話もまとまってて。設定上、登場人物が多くなるのは仕方ない。しかしヒーロー、状況的に、一人で頑張るのは無理がある。描写を見る限りでは、あまり金持ちでもないみたいだし 。

乗り越えるんじゃなくて、そこでうろうろしているうちに、いつのまにか低くなったり、穴が出来てたりするんじゃないかなと。どちらにせよ、ヒロインにとって、壁は一生あり続けるはず。結婚したってゴールじゃない。幸せになることを諦めずにこれからも頑張ってね、と言う感想。

頑張ってる人にはご褒美があっていい。ヒロインもヒーローも、頼れる人がいなかったというよりは、肩ひじ張って頼らないタイプの人たち。だから魅力的でもあるのだけど、例えばヒロイン、そこまで追い詰められる前に、子供のためにも親と話し合うくらいは出来たのではとも…。

お互いに、気分が乱高下する激情型ロイヤルカップル。言動が芝居がかっていたり、見得を切るシーンが多いのは、常に注目され崇め奉られてきた立場のせいですかねー。その割に、過去の誤解はお粗末です。兄さんたちも、さして冷静な人たちじゃないし。カリスマ性はあっても、信頼できる第三者がろくに傍にいないのって、上に立つ人には結構致命的だと思うんですが、この国ホントに大丈夫かな。　

って呼び方も、充分可愛いと思うんだけど。まあ、パートナーにどう呼んで欲しいかは人それぞれですもんね。時代背景や貴族の考え方には納得しづらい点が多いのだけど、ドレスやヘアスタイルが珍しくて新鮮でした。細部に見惚れているうちに話が終わって、ドラマ自体は覚えてない。というか、ひたすら甘々新婚生活だよね…。

内容が絵に合ってると思います。三十代後半から四十代の普通の男女。美男美女でもセレブでも、情熱や過去や運命に翻弄されてるわけでもない。変わったことは何も起こらない。強いて言えばヒロインに比べてヒーローがかなり子供っぽい。でもまあ、そんなものかなあという説得力がありました。

って名前がぴったりのキュートなヒロイン。二十歳くらいの印象ですが、見た目によらず優秀なのね。悪役の居ない話なのに、誤解で一方的にフラれたヒーロー、かなり不運な人だ。

安物に見えます。トーンのせい？　あと、アリスとアイリス、紛らわしくて誤植かと思いました。ろくに画面に出てこない名前だけの重要キャラが多すぎます。　

ヒーローかなーと思ってた方が違ってました。そりゃそうか。ハーレクインに不倫は無いですもんね。

描き方によっては、魅力あるヒーローとヒロインだと思うんです、たぶん。でも、いかんせん、どのコマもすべてシリアス。適応力のない面倒くさい人たちに思えてしまい、読後のハッピー感がありません。

ときどき建物がバーンと入るんですが。独特の固い白黒。キャラもシリアス三白眼で、圧がすごい。お話としては、天涯孤独の女性が素敵な外国で家と家族を見つけるシンデレラストーリー、だと思うんですが、温かみや可愛らしさは感じにくいです。

サプライズを心から喜べるヒロインで、ほんと良かったね、という。終わりよければ細かいことは言いっこなし。個人的には、麻生先生の作品には時々、無性にツッコミ役が欲しくなります。

いや、気の毒なんだけど。もちろん当事者たちには深刻極まりない問題だったんだろうけど。でも知ってしまうとヒーロー・ヒロインに漂う悲壮感というかシリアスさが、一転してコメディ化する悲劇。

盛り過ぎて逆に夢にならないというか。お話も、結局流されシンデレラですし。見た目と行動の通り、可愛い薄幸ブロンドリカちゃんだったら、このラストで十分、ハッピーだと思うんですが。人生の岐路に、折角の知性や努力が役に立ってないのが残念。

タイムスリップ×ラブコメは大好物です。今までにもいろいろ読みましたが、これはイイ。王道路線で、清く明るく正しい海賊風味が楽しい。

何もかもを黙って耐える。ちょっとくらい爆発して他人を巻き込んだほうが、いろいろ楽な気がするんだけど。そういう辛抱が出来る人だから仕事でも成功できたのかもしれないけど。養母の愛も姑の愛も、本物っちゃ本物だしねえ…。愛が深いだけ母って怖いな、男ってバカだなと。

元レーサーって設定、意味なくないか。ハーレ定番展開から外れたことが何一つ無かった気がするのが残念。

さちみさんの他作品だと、ダメ親も改心しそうですがこれはそのまま。罰が与えられるわけでもないし。幸せを知らない人が幸せになるのは難しいけれど、一人でなければ見つけることは不可能ではない。孤独な二人に、出会えてよかったねと心からの祝福を。

美は主観的なもの。ハーレではヒロインがヒーローの美貌を神の如く讃えるシーンがよく出てきますが、あれだって結局完全主観の世界。ヒロインが世界一の美人に見えるこのヒーロー、悪女に悩まされてばかりのハーレヒーロー族の中では、稀有な幸運の持ち主じゃないでしょうか。

愛を確認する過程で、ヒロインがダイヤの大きさに感動するんですが。ハーレでは超億万長者がざらにいるので、読者はもはや婚約指輪の価格など気にしないでしょう。しかしこのヒーローは、子育てと昇進にあくせくする姿が目立って、妙にセレブ感に乏しいせいか、かえって有難味があったかもｗ

喜劇です。じゃじゃ馬ならしとか真夏の夜の夢とかの系統。ヒロインたちの悩みも深刻にならず、素直に楽しめます。それにしても、共謀は出来ても本音にはまるで気付けない親友同士ｗ上手な役者さんが演じたら、きっとすごく笑えるんじゃないかなー。

ヒロインは父を知らないキャリアウーマン。失恋旅行中に外国人ヒーローと一夜の恋。自由人な設定に見えて、お話自体はきわめて保守的。結局は、単身赴任の夫を支えて辛抱強く家を守る田舎の専業主婦になるわけだし。昔の男は「愛してる」とか言わなさそうだし。そういえば、なんで彼が花言葉に詳しかったのか説明が欲しい。