棄民世代
政府に見捨てられた氷河期世代が日本を滅ぼす
氷河期世代の没落と衝撃の未来
『下級老人』が流行語大賞の候補としてノミネートされたのが2015年。
下流老人とは「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者」と定義され、高齢者の貧困問題に警鐘を鳴らした。
しかし、当時の高齢者が抱える問題より、はるかに深刻なのが、中高年化した氷河期世代が老後を迎えるときである。
氷河期世代は雇用政策において翻弄されただけでなく、自己責任という言葉のもとに、あらゆる社会政策から放置されて今に至る。
まさに政府に犠牲にされた『棄民世代』といってもよい。
彼らが高齢者でなったときには、下級老人の比ではない貧困問題を抱えた棄民老人が誕生する。
それは当事者である彼らだけの問題だけでなく、日本全体を揺るがす衝撃の未来が待ち受ける。
誰にとっても他人事ではないこの事態にいかに対処するか。
社会福祉の現場から来るべき危機に警鐘を鳴らす。
はじめに
序章 「棄民世代」とは何か
第1章 データから見えてくる就職氷河期世代の過去と現在
第2章 棄民世代はこれからどうなる
第3章 「就職氷河期世代支援プログラム」を批判する
第4章 棄民世代を生み出したのは誰か
第5章 棄民世代が日本を滅ぼす
第6章 提言・彼らを本当の棄民にさせないために
おわりに
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(C) Takanori Fujita 2020
出版日:2020/04/06