誤解が解けて良かったねめでたしめでたしだけで終わらず、新生活を始めた二人(三人)に漂うこじらせ感と緊張感が良かったです　悪者もきちんと皆の前で罰せられたしカタルシスもありました　あとがきにあった諸悪の根元はヒーローって言うのに心から納得しました！ホントにそうだわ！(笑)

もうもうヒーローが本当にバカッタレで、父親と幼馴染に振り回されすぎていて辟易しました。二人とも、ヒーローが心を捧げる価値なんて無い極悪感性の持ち主。ヒーローは二人に認められたいと思う気持ちはトロフィーを欲しがるようなものだったと述懐しているけれど、もっと純粋な気持ちだったんじゃないかな。そうでなかったらヒーローも屈折通り越して歪んでいるので、ちょっと怖い。無償の愛を捧げるお人好しヒロイン（例の手術を受けた理由は理解できないけれど）に許され救われハッピーエンド。なんか釈然としない感じが所々にあるのですが、有言実行のレティさんのお蔭で、少し溜飲が下がりました。しかも２往復かあ(笑)。 ラスト近くのオチはヒーローじゃないけれど「怖っ」の一言につきます。捨て台詞のハズだったのに、ナイスな提案になっちゃたんだね、コワイ。

誘拐双子話は前もあったなーと思ったらシリーズだったのですね。「愛を知ったバルセロナ」を読んでたのを思い出しました。冒頭で「もう君とは会うことはないだろう」と言われたといかにも酷い男に捨てられた被害者風で再会しても相手を責めてたのに、実はヒロインの方から突き放してたってところはナニソレとは思いましたが、全体には盛りだくさんで面白かったです。

母親と結婚する相手が実父だと周りの噂話で知ってしまったら、あんな態度を取ってしまっても仕方ないと思いました。このままいくと将来マザコンになるんじゃないかというくらい母親思いのいい子です。シークレットベビーにありがちな、なんで俺の子を隠してたんだ酷い奴め！みたいなヒロインだけが責められることなく、ヒーローが純粋にヒロインを愛してるのが分かるので、すごくいいシークレットでした。原作読んでみたいですね。

あのプロポーズは犬好きにはたまらんです。

戦争・後遺症・孤児・事故・婚約破棄・子宮喪失…、そういえば三日くらいしか経ってなかった、と気が付いても泣かされる。

丸く収まったからいいようなものの、そうでなければトラブル続出間違いなし。全然出てこないけど、元彼の家族が成り行きを知ったら、超微妙な気分になると思う。それからヒーロー、一見地味な割にゆきずりの関係を山ほど築いてきたみたいだし、将来、他に隠し子が出てくる可能性は、ちゃんと覚悟しといたほうがいい。

お話も面白いし、絵も綺麗。この漫画家さんの過去作も読んでいるので、ときどき「あれ？」と思うこともあったけれども。最終的に、悪人にもそれなりの罰と救済？があり、赦してあげられる流れ（故人になったしね）も自然で良かったです。

全部知ってたんなら、ヒーローが週一でトランプしに来てた時に、教えといてあげなよ。当事者と、かわいい孫と、ひ孫の事だよ？

偏屈ヒロインのロマンスをサイドストーリーにした、ヒーローの復讐ものです。裁判の場面が話のクライマックスで、撃たれかけるのもお約束。だけど、超サディスト気質の悪役、何十年も野放しだったんだよね…、絶対他にも事件起こしてそうなのに、捕まらなかったんだねえ。

女性であること以外、何もないかのように描かれるヒロイン。ですがひとたび事件が起きると、特化した能力をいかんなく発揮。自分に同じことができるかと言うと、分からないとしか言えない。

いい面と悪い面、両方の意味で。ヒロイン、よっぽど地元にいい男がいなかったんだね。ラスト、刑事がヒロイン母国に行くと言ってるけど、国名からしてドイツ語圏だと思われます。やってけるかなー。などと、難しく考えたら負けのお話。

意志の強いヒロインは好きですけど、これはまた、死にかけないと素直になれないほどのツン。女性を見る目のないヒーローなので、ヒーロー母の手腕なしには、ヒーローがヒロインを振り向くことも無かっただろうし。第一印象の男前っぷりを、お母さんに気に入られたことが勝因。

ご立派ヒロイン、出来る人だけに本心を偽るのも非常にお上手。もっと弱くて素直だったら、弟より兄のがセクシー、別れましょで終わる（ハピエンにもならないだろうけど）。Ｈ＆Ｈは似た者同士の優等生で、弟がダメになるのも納得。ていうかヒロイン、本質的にはダメンズ好きな気がするんですが、世話が焼けないヒーローで、本当にいいの？